歴代最高の蒸気機関車! レゴ ハリー・ポッター ホグワーツ特急 75955をレビュー

第2部のフルオープンの客車も! イギリスの蒸気機関車を組み立てる!の続き。第3部はミニフィギュアや蒸気機関車のホグワーツ特急、キングスクロス駅の外観やギミックなどをレビューする。かっこいいマントのディメンターのミニフィグや客車も充実したホグワーツ特急、9と3/4番線の壁のギミックなどが見所だ。

第一部:9と3/4番線のギミックも! キングス・クロス駅を組み立てる!

かっこいいマントの吸魂鬼が登場! ルーピン先生のミニフィギュアも

ミニフィギュア

ミニフィギュアは7体が付属。ハリー、ロン、ハーマイオニー、ルーピン、吸魂鬼、トロリー、スキャバーズだ。

ハリー・ポッターは同名ファンタジー小説の主人公だ。ハリーの誕生日は1980年7月31日。1980年と言えば、日本においてテレビアニメ「伝説巨神イデオン」が放送開始された年である。“生き残った男の子”であるハリーは、登場キャラクターがいっぱい亡くなってしまうというイデオンと何か通じるところがあるのかもしれない。

ロン・ウィーズリーはハリーの親友。ロンの誕生日は1980年3月1日だ。TVドラマ「3年B組金八先生 第2シリーズ」が日本において最高視聴率を記録した年である。ロンの髪型もどことなく金八先生に似ていて、もしかすると彼は将来、イギリスの金八先生と呼ばれるかもしれない。

ハーマイオニー・グレンジャーは主要人物のひとり。ハーマイオニーの誕生日は1980年9月19日だ。日本において漫画「Dr.スランプ」が週刊少年ジャンプに連載された年である。髪型もアラレちゃんに似ている気がするが、彼女はスランプとは無縁であり、魔法はキレキレだ。

リーマス・ルーピンはホグワーツ魔法学校の教師だ。ハリポタシリーズにおいて高い人気を誇っている。ルーピン先生の誕生日は1960年3月10日で、同じイギリス出身の俳優であるヒュー・グラント氏やシン・ゴジラの庵野秀明監督などとタメ。熊谷真実さんとは月日まで同じだ。

ルーピン先生には満月の夜に人狼に変身する特性があって、以前レビューした暴れ柳の動きがすごい! レゴ ハリー・ポッター 空飛ぶフォード・アングリア 75953の暴れ柳の下の穴から叫びの屋敷へ行き、バレないように事を済ませている。そんな彼はハリーたちとともに最終決戦にも参戦し、死喰い人の攻撃によって絶命。1998年5月2日没(享年38)。世界が映画「タイタニック」のブームに包まれた年の訃報であった。

吸魂鬼(ディメンター)はハリーたちに影を落としがちな存在だ。黒いフードを被り、黒いマントを纏った、まるでスターウォーズのダークサイドのような姿をしている。吸魂鬼はその姿から連想される通りの危険な存在であり、人の英気を吸う“吸魂鬼の接吻”が特技だ。彼に接近されれば英気が失われるだけでなく、まるでゾンビに噛まれたように自分までもが吸魂鬼になってしまう可能性も。もし吸魂鬼が迫ってくるようなら、吸魂鬼に向かって“守護霊の呪文(パトローナス・チャーム)”を唱えてみよう。そうすれば吸魂鬼を追い払うことができるかもしれない。

トロリー・ウィッチ(Trolley Witch)はホグワーツ特急の乗務員。彼女は金色の持ち手がついた緑色の4輪カートに蛙チョコレート百味ビーンズ爆発ボンボンを載せて売り歩いている。蛙チョコ、百味ビーンズ、爆発ボンボン・・・ハリ・ポッターのお菓子の人気トップ3を登場させるとは、レゴ社も芸が細かい。

カエルチョコはミニフィグによって再現されていて、とてもリアルな形だ。実際レゴにおいて生きているカエルとして登場するミニフィグが使われており、チョコでありながら動き回る原作のカエルのような活きのよさがある。

百味ビーンズは原作ではカラフルなパッケージに明治のポイフルグミのような形をしたお菓子が入っていた。今回のレゴにおいてはパッケージのカラフルさと中身はザックリ省かれたものの、パッケージの屋根のようなとんがった形状はよく表現されている。このとんがりがあれば、百味ビーンズだと認識するのに十分だろう。

爆発ボンボンは一見アイスクリームのように見える。実際、よくアイスクリームとして登場するアクセサリーパーツが流用されているが、アイスのポコポコ感が爆発ボンボンの球体としてうまく機能していると言えるだろう。

スキャバーズはロンのペットであるネズミ。1960年生まれで日本の俳優である船越英一郎とタメだ。実はピーター・ペティグリューという人間であり、ハリーを“生き残った男の子”にした事件に大きく関与するというハリポタの重要人物でもある。彼はもともとハリー父の親友だったが、のちにヴォルデモート側の人間として働き、もろもろの経緯によって押っ死ぬ。ルーピン先生と同じく1998年没(享年38)。

リバーシブルヘッド

ディメンターとスキャバーズ以外の5体のミニフィグにはリバーシブルヘッドが採用。ヘッドパーツを180度回転すると5人の顔は笑顔からびっくらこいた顔になったり、激おこになったりする。

ディメンター

ディメンターは特徴的なレッグパーツもさることながら、もうひとつ特筆すべき点がある。それはマントのデザインだ。左右対称のありきたりなマントではなく、ギザギザな形状になっている。さらにマントのところどころには虫に食われたような穴が開いていて、ジーンズのダメージのようなおしゃれ感も醸し出す。このセットの目玉のひとつでもあるディメンターだけあってそのデザインにも力が入っているようだ。

歴代最高の出来栄え! かっこいいホグワーツ特急は客車も充実

ホグワーツ特急の顔

ホグワーツ特急の顔に当たる前面。ロンが指しているのが蒸気機関車の名前だ。金色の縁取りがされた赤を背景に金色の大文字で“HOGWARTS EXPRESS(ホグワーツ・エキスプレス)”と書かれている。このモデルにおいて何かしらの文字はシールによって表現されていたが、この名前の部分に関してはプリントパーツだ。貼るのをミスってシールの位置がずれてしまったという残念な展開は訪れないだろう。ホグワーツ特急において最も目立っていて、パッと見のかっこよさに影響する絶対失敗したくないこの部分がプリントパーツであるということは嬉しい。

機関車名の下には5972という数字がある。この数字はホグワーツ特急が5972号機であることを示していて、これも印刷によって表現。また、5972号機とは実在したイギリスのグレート・ウェスタン鉄道製「オルトン・ホール5972号」を指し、これはホグワーツ特急の撮影にはオルトン・ホール5972号が使用されたことが反映している。

5972の下にはもうひとつ10という数字がある。10は白い輪の中に書かれていて、そのデザインはまるで10円玉のようだ。この10という数字が何なのかは分からないが、もしかすると10番線のことを意味しているのかもしれない。少なくとも格安10円特急ということをアピールしているわけでないことは確かだろう。

ネズミの顎の下にあるのは通過標識灯。標識灯は丸いクリアパーツによって表現されている。今回のホグワーツ特急には標識灯の発光ギミックなどはないが、実在の蒸気機関車においては通過する機関車と停車する機関車を区別する目的で白色に点灯するようだ。

前述までのプリント類が集まっている円形の部分は煙室扉(えんしつとびら)。煙室扉の向こうには煙室がある。煙室はもろもろの過程によって発生した煙を集める部分だ。ここに集まった煙は煙室の上にある煙突から放出される。このホグワーツ特急には煙室扉が開くギミックや煙室までは再現されていないが、華やかな煙室扉はホグワーツ特急が動く過程を想像するのに十分な外観を提供しているといえるだろう。

標識灯の下、ハリーが指しているのは連結器。ホグワーツ特急の顔において最も飛び出しており、他の車両の後ろと接続するための装置だ。連結器の下には小さな先輪があり、標識灯から下の部分が動くギミックに合わせてこの先輪も向きを変える。

蒸気機関車の各部名称

煙室の真上、ロンがドラムを叩くように指しているのは煙突。火室から発生した煙がもろもろの器管を通って最終的にこの煙突から放出される。レゴのモデルのギミックはまだ煙を吐き出す域にまでは達していないが、おそらく子供が勝手に煙の形を手で作って遊ぶだろうから問題はないだろう。

煙突の前には前照灯がある。この前照灯を使えば運転手の視界は改善し、安全に運転することが可能だ。

煙突の後方、ハーマイオニーが指しているのは蒸気ドーム。蒸気ドームは煙管で発生した蒸気を溜めておく装置だ。ドームというだけあってドームのような形状になっている。

ハリーが左手で掴んでいる赤い棒は乾燥管。乾燥管は赤い火室の両側面に取り付けられていて、蒸気ドームから送り出された水蒸気を通す部分だ。この乾燥管は煙室の両側にある黒い棒の主蒸気管へと繋がる。主蒸気管は一本の棒とテクニックパーツによって構成され、直線の乾燥管からカーブした主蒸気管までのL字を忠実に再現している。

蒸気機関車の主連棒

乾燥管の下、ルーピン先生が指しているのはプレート。黒いプレートには行き先を示す“HOGWARTS CASTLE(ホグワーツ・キャッスル)”と白文字で書かれている。ホグワーツ特急は9と3/4番線の壁を通った生徒たちが乗る機関車なので、行き先は自ずとホグワーツ城だけだ。複数の行き先を示す必要がないため、ビシッと“HOGWARTS CASTLE”だけで十分なのである。なお、このプレートもプリントパーツとなっており、カーブした難しいパーツにシールを貼るという問題は発生しないので安心だ。

ハリーが指しているのは運転席の側面。側面には5972号機を示すシールが貼られている。

ロンが指しているのは主連棒。主連棒は3つの動輪に渡され、先頭の動輪の前にあるクロスヘッドの中を通っている。主連棒はこのクロスヘッドに固定されておらず、あくまで通されているだけだ。これはこのホグワーツ特急の最大のギミックである蒸気機関車の醍醐味ともいえる主連棒の動きを再現するための仕組みである。クロスヘッドの中でフリーになっている主連棒は、動輪が回るのと連動して上下に動くことが可能になっているのだ。主連棒が動輪とともにシャカシャカと動く光景は、まさに蒸気機関車そのものである。

映画ようなドラマチック

ハリーが掴んでいるのは運転席の手すり。この手すりを掴んで片手をいっぱいに伸ばせば、離れ離れになりそうな恋人、例えば機関車のほうに彼氏、駅に彼女という構図のとき、彼女が「やっぱり行くわ」という展開のときにも使えるし、誰かに追われて「早く乗り移れやタコ!」というときにも使える。まさに映画ようなドラマチックなシーンを再現できるのだ。ただ現実には危ないので、マネをすることは絶対にやめておこう。

蒸気機関車の運転席

ハリーが乗っているのは運転席。運転席にはミニフィグ1体が乗れるスペースがあり、蒸気圧計やシリンダー圧力計、ハンドル、ブレーキなども再現。圧力計はプリントパーツによって表現されており、メーターは黄緑の辺りを指している。どうやら正常値のようだ。このメーターが赤いほうへ動けば何か異常が起きているということだろう。運転手はこのメーターを注視し、ハンドルやブレーキなどを操作する。将来ある生徒たちを無事に送り届けるため、ホグワーツ特急を安全運行させよう。

蒸気機関車の炭水車

ハリーとロンが乗っているのは炭水車。炭水車はホグワーツ特急を動かす燃料を積んだ車両だ。炭水車には開閉可能な“ふた”があって、ふたの上にあるつまみパーツを掴むことによって開け閉めが容易になる。

蒸気機関車の燃料

炭水車の中には6×4のスペースがあるが、このモデルには燃料のパーツが付属しない。そのため万が一のときに予備の燃料がないという綱渡りの状態だ。ただ、ミニフィグが2体くらいは入るスペースがあるため、ミニフィグや手持ちのアクセサリーパーツなどを変わりに積むのもいいだろう。ミニフィグやアクセサリーを燃料とするちょっぴり怪しいホグワーツ特急とするのだ。

3両編成

運転車と炭水車と客車の3車両はテクニックパーツによって連結。全ての車両を連結し3両編成にすれば、ホグワーツ特急の長さは48センチにもなる。その長さは一枚の基礎版には収まりきらないほどだ。ここは基礎版に載せるよりも、レゴ シティ ハイスピード・トレイン 60197のようにレールセット 60205に載せたほうが見栄えがよくなるだろう。

レゴ(LEGO)シティ ハイスピード・トレイン 60197

レゴ(LEGO)シティ レールセット 60205

客車の屋根

ロンが持ち上げているのは客車の屋根。客車にミニフィグを乗せやすくするため、屋根は取り外しができるようになっている。車両の上がフラットとポッチが組み合わされたパーツで構成されているから屋根は簡単に取り外せるだろう。

客車の側面

客車の側面。客車には左右に4つずつ、全部で8つの窓がある。全ての窓は開閉できるようになっていて、外の新鮮な空気を取り込むことも可能だ。ただ、ホグワーツ特急の走行中に窓を開けるのはちょっとデンジャラスなので、窓を開けるなら停車中にしよう。

蒸気機関車の客車

屋根と側面を取り除けた客車。客車の片方の側面は屋根と同じく簡単に取り外しができ、上から覗き込まなくてもミニフィグの様子が見られる。屋根と側面を取っ払えば、肘掛けのついた立派な椅子が4つ置かれ、フラットパーツの床もお洒落な雰囲気の豪華な客室が現れるだろう。さらに客車は4つの座席だけで4体のミニフィグを乗せることができて、座席の周りにもカートや何人かのミニフィグを乗せることも可能な広々設計。内装の見栄えだけでなく、ミニフィグやアイテムを使ったにぎやかなシーンも演出して楽しめるのだ。

駅には9と3/4番線の壁のギミックが! 歩道橋の時計もおしゃれ

階段

キングスクロス駅には歩道橋へと繋がる7段の階段がある。階段は1段1段にポッチがあるため、生徒たちは簡単に上り下りすることが可能だ。ただ、1段の高さがあるのでつまずかないように注意しよう。

キングスクロス駅の歩道橋

前述の階段から合わせて10段を上ると歩道橋の一番高い場所へ至る。歩道橋の中央にはローマ数字のアナログ時計があって、キングスクロス駅にやってきた人々が時間を見るのに役立つ。誰かと待ち合わせしたり、あと何分で電車が来るか確認したり・・・もしかすると駅の中において人々から最も多くの視線を浴びているのは、この時計かもしれない。

キングスクロス駅

ロンが指しているのは駅名を記したプレート。アルファベットで“KING’S CROSS(キングス・クロス)”と書かれている。キングスクロス駅において、ここがキングスクロス駅だと示しているのはこのプレートだけだ。プレートの下にはこの駅で一番大きな照明があって、ホームが暗いときでもしっかり駅名を浮かび上がらせてくれるようになっている。

番線

プレートの隣、9と4分の3番線の壁がある柱の上には2つの数字が掲げられている。数字は駅の番線を示す番号だ。9と4分の3番線は9番線と10番線の間にあるから、両側にある番号は9と10になっている。9と10番線には旗に用いられるパーツが使われていて、前後に動かすことが可能。また番号はシールによって表現されているが、シールを貼るときは数字の向きに注意しよう。もし9を逆に貼ってしまったら、6番線になってしまう。

標識

ロンが乗っているのは赤い標識。標識にはホグワーツと9と3/4番線のロゴが描かれ、“HOGWARTS EXPRESS”と書かれいる。9と3/4番線の壁を通り抜けてホグワーツ特急に乗り、ホグワーツ城にたどり着くという順番が分かりやすい標識だ。この標識を見ればホグワーツの生徒たちは自分が9と3/4番線の壁を越えたと確信できるだろう。もしこの標識が9と3/5番線なんて書かれていたら、それはとんでもないことだ。

プラットホーム

ハリーたちが歩いているのはプラットホーム。ホームはフラットとポッチで構成されていて、人々は主にフラット部分を歩く。フラット部分の幅は4ポッチとなっており、ミニフィグ1体が余裕を持って歩けるだろう。また、ポッチ部分も使えばミニフィグ2体が横並びで歩くことも可能だ。ただ、ポッチは点字ブロックを再現している可能性もあるため、福祉的な観点から言えば使わないほうがいい。ポッチは線路の近くでもあって危ないということもあるから、できるかぎりフラットスペースを使おう。

9と3/4番線の壁

ホームの中央には例の壁がある。ハリーやロンたちが通過した、ホグワーツ特急のプラットフォームへとつながる9と3/4番線の壁だ。この9と3/4番線の壁は、第1部の記事においてレビューしたようにギミックによって通り抜けられるようになっている。レゴではまだ壁を動かさずに通り抜けるというスーパーギミックは編み出されていないため、スイング機構によって壁を動かしミニフィグが通過できるスペースを作るのだ。

9と3/4番線の壁にはスイングしやすくする取っ手などはないため、指の腹を使って押し込むことにより動かす。レゴにおいては何かのパーツを回したり押したりすることによってギミックが発動する連動的なものが多いが、今回は少し直接的なギミックだ。また、動かした9と3/4番線の壁を固定する部分が存在しないため、ミニフィグを通過させている最中ずっと壁を手で浮かせ続けなかればならない。この問題はミニフィグの頭や腕を柱として使うことによって解決されるものの、ちょっとばかし手間に感じるだろう。レゴならばもっと実用的なギミックに出来たのではないかとも思えるが、9と3/4番線の壁をぶらぶらさせるのもそれはそれで面白いかもしれない。

新聞スタンド

ハリーたちが見ているのは新聞スタンド。スタンドには“Daily Prophet(デイリープロフェット)”と書かれた新聞紙が2冊置かれている。“Daily Prophet”というのは英名で、日本においては日刊予言者新聞として知られている日刊新聞だ。日刊予言者新聞の1面にはハリー・ポッターの顔写真が掲載され、顔写真の下に“The boy who LIVED!(生き残った男の子!)”と書かれている。生き残った男の子とはまさにヴォルデモートの魔の手から生き残ったハリーのことだ。日刊予言者新聞はハリーのことのみを取り扱った専門新聞というわけではないが、今日はハリーの内容が1面を飾っているらしい。

日刊予言者新聞

日刊予言者新聞はスタンドから比較的簡単に外すことができ、1冊1冊ミニフィグに持たせることが可能。このキングスクロス駅における日刊予言者新聞の発行部数はどうやら2部だけのようなので、売り切れ必至だ。魔法使いおよび魔女のほとんどが購読しているという日刊予言者新聞を手に入れたいなら、駅に着いたらスタンドに直行しよう。

レゴ ハリー・ポッター ホグワーツ特急 75955の総評

9と3/4番線の壁が開閉ギミックという形で表現されたキングスクロス駅、動輪の動きや客車が凝ったホグワーツ特急、特殊なレッグパーツとマントのディメンターのミニフィギュア・・・全ての要素に妥協はなく本格的だ。キングスクロス駅はホームだけでなく歩道橋も再現されていることによって面白味が格段に増している。歩道橋を渡ったり、アナログ時計の針を動かしてみたり・・・商品名はホグワーツ特急となっているものの、キングスクロス駅はおまけなどではないのだ。ホグワーツ特急に負けず劣らず、ともに主役といっていい仕上がりなのである。

とはいえ、やはり目が行ってしまうのはホグワーツ特急だろう。もちろんホグワーツ特急も素晴らしい仕上がりだ。ホグワーツ特急はこれまでに4708、4758、4841など幾度かモデル化されているが、今回のモデルが歴代最高の出来栄えであると断言できる。それは外観や内装、ギミックなど全てにおいてだ。また、これまでのモデルには以前レビューした『暴れ柳の動きがすごい! レゴ ハリー・ポッター 空飛ぶフォード・アングリア 75953』のフォード・アングリアが登場した4841はあるが、駅がこれほど豪華に付属したモデルはなかった。しかし今回、本格的なホグワーツ特急とキングスクロス駅がセットになることによって、ハリーたちの通学風景がまさに再現されているのだ。今後もホグワーツ特急は商品化されるかもしれないが、これほどのストーリー性を備えたモデルが登場するかどうか、というくらい完成度が高いモデルであるといえるだろう。

第一部:9と3/4番線のギミックも! キングス・クロス駅を組み立てる!

第二部:フルオープンの客車も! イギリスの蒸気機関車を組み立てる!

レゴ (LEGO) ハリー・ポッター ホグワーツ特急 75955

次の記事
前の記事

スポンサーリンク

関連記事


※HTMLタグは使えません。

内容をご確認の上、「送信」ボタンを押してください。