ニワトリが飛ぶギミック!! レゴ シティ スタントバイク チキン 60310をレビュー
レゴ シティ スタントバイク チキン 60310をレビューする。スタントバイク チキンは、レゴ シティ スタントバイクシリーズのひとつとして2022年1月1日に発売されたセット。スタントバイクチームのライダーには多くのバリエーションがあるが、ニワトリの着ぐるみ姿という最も個性的なチキンのミニフィグが登場した。
レゴ(LEGO) シティ スタントバイク チキン 60310
目次
- ニワトリの被り物がかわいい! スタントバイクシリーズにチキンのミニフィグが登場
- フライホイールギミックで飛ばそう! スタントバイク チキンで空前の大ジャンプだ
- 実はお得なセット! レゴ シティ スタントバイク チキン 60310の総評
ニワトリの被り物がかわいい! スタントバイクシリーズにチキンのミニフィグが登場
スタントバイク チキンのパッケージの表。チキンがピンク色を帯びた競技場にてスポットライトを浴びながら、スタントバイクのフライホイールギミックを駆使して躍動的なスタントを行っている様子をプリント。チキンが片手、いや片手羽をグリップから離して高難易度の技を繰り出している模様だ。スタントバイクがジャンプしている様子をインクが飛び散ったように表現しており、とてもダイナミックである。
パッケージの裏面。フライホイールギミックの使用法が印刷されている。スタントバイクの後部を掴んで車輪を何度か加速、そして車体から手を離してスタントフライホイールギミック発動。するとスタントバイクが勢いよく走り出すという手順だ。またQRコードも表示されており、そこからはLEGO Cityテーマの公式ページであるLEGO.com/cityにアクセスすることができる。
パッケージの側面。ここには原寸大のミニフィグが見本として掲載されている。こちらでもミニフィグはピンク色を背景にスポットライトを浴びており、擦れた感じの凝った外枠の中に納まる。
スタントバイク チキンを開封すると、パーツが入った袋が一つにインストラクションおよびカタログが1枚出てくる。小さくて軽い外箱の中からは現れる具のボリュームもやはり少ない。そこは重さ相応だ。でもそのひとくちチキンとスタントバイクは魅力いっぱいだから、チキンのグラム数なんて気にする必要はないのだ。
スタントバイク チキンのピース数は10。これはスタントバイクとチキンのミニフィグ全てを合わせた数だ。ミニフィギュアシリーズなら凝ったミニフィグともなれば1体でこれくらいのピース数になる。それを考えればスタントバイク チキンはピース数がとても少ないといえるだろう。
ただ、ピース数が少ないといってもチキンとスタントバイクのクオリティに妥協はない。とてもチキンなミニフィグとギミック付きの目玉焼き風スタントバイクが組み立てられるから安心しよう。
スタントバイク チキンの組立説明書は小さく折りたたまれたペーパー1枚。ミニフィギュアシリーズのカタログと同じ、地図を開くような作業を必要とするタイプだ。たたみ方はミウラ折りではないためやや開きにくさがある。
そのマニュアルに振られた組み立て手順は4つのみ。スタントバイクの外装を内部フレームにはめてタイヤにホイールを組み込み、ハンドルを取り付けて最後にチキンを盛り付ける・・・ピース数が10だけだから、このように簡単に解説できるほど作るプロセスも非常に少ない。かわいいキチンと遊べるバイクを手軽に組み立てられるこのセットはまさしく子どもへの手土産にピッタリだ。
組立説明書は両面印刷。裏はカタログになっている。スタントバイク チキンで遊ぶために必要なスタントショーのアリーナやジャンプ台や火の輪、そしてスタントバイク仲間のラインナップなどが紹介。全てをコレクションすればかなりのコストはかかるが、スタントの一大イベントを開催することができるだろう。
チキンはスタントバイク 目玉焼き号のスタントライダーおよびパフォーマー。中の人はレゴ シティ アニメシリーズに登場するクレモンスという名前の消防士の男だ。クレモンスの本業は消防士だが、時たまスタントライダーになる。いわゆる二刀流というやつだ。そのためこのスタントバイク チキンにはちきんと・・・きちんと中の人のヘアパーツが付属する。ニワトリの被り物からクレモンスの茶髪に変更できるのだ。
チキンのミニフィグはリバーシブルヘッド。人間のクレモンス時はトレードマークという“もみあげ”がしっかりと露出していて目立っている。でも表情のほうは・・・その立派なもみあげに釣り合わず奥手な感じだ。手羽先型の寝ぐせ姿も相まって消防士にしては頼りない雰囲気の顔である。
実際、彼は火を怖がったり現場でパニクったりと、その表情通り臆病な性格のようだ。しかし全くもって戦力にならないというわけではない。その臆病によって周囲の人間を活躍させるという謎の能力があるらしい。これぞまさに手羽先マジックだ。
そしてこちらがお待ちかね、本命のチキンバージョン。2022年1月1日土曜日、つまり元日に生まれた縁起のいい“めでたいチキン”である。ただ干支は寅年となっており、ニワトリだけに酉年でないのは少し惜しいところ。でも間違って寅年に生まれてきちゃった感があるのはかわいい。
そのチキンのミニフィグにおいては、普通にヘルメットを被ったスタントチャレンジャーがほとんどである中、彼ただひとりいや一匹だけニワトリの被り物を被っている。一風変わった個性的なキャラクターだ。そのインパクトある格好から、スタントバイク界やレゴファンの間でも高い注目を集めそうな存在である。
実際のところ、ネット通販サイトを見ているとこのチキンの売れ行きは好調という印象。他のライダーよりも在庫切れになりやすく、その人気の高さがうかがえる。
やはりその人気というのは被り物のかわいさにあるだろう。レゴにおける被り物付きのミニフィグといえば、それが個性的であればあるほど魅力度が高いという場合が多い。今回のチキンもその例に漏れず、印象的かつとても魅力的なミニフィグに仕上がっている。
先述のようにデュアルフェイス仕様であるチキンのもうひとつの表情。。。なんというチキン顔だろう。まるでいよいよスタントというときにジャンプ台を前にしてビビっているようではないか。
例えジャンプに成功しても着地で失敗するタイプに見える。これではチキン野郎と罵られてしまいそうなチキンだ。彼の表情からはブランドチキンの高級感というかオーラは感じられない。どうやら名古屋コーチンや比内地鶏ではなさそうだ。
でも、ひょうきんな被り物と怖がり顔の組み合わせは愛嬌がある。目を見開いた焦点が定まっていないような不揃いの瞳やぽってりしたオレンジ色のくちばしを持つニワトリの顔、そして恐怖を隠さないその素直な表情はとてもかわいらしい。香ばしく仕上がりそうな、庶民派チキンの雰囲気だ。
多くの人々から好かれそうな、応援されそうなそんな親しみやすい人柄、いや鶏ガラが感じられるこのチキン。それはまるで連敗記録を打ち立てはしたが高い人気を集めた競走馬のハルウララのよう。しかし飛ばない鶏はただの鶏。キチンはいつか必ずやり遂げる。みんなの後押しを受けて勝利をその手羽に掴むだろう。彼が食卓・・・いや表彰台に登る日も近そうだ。
チキンのミニフィグは上半身に“EGGS-TREME!”と書かれた白い服を着る。目がついたMサイズ卵の殻が口のように割れているかわいいロゴ付きだ。
このEGGS-TREME(エッグス・トリーム)は、おそらくEXTREME(エクストリーム)にかけた駄洒落。こんなキチンな顔をしてはいるが、シャレのセンスは一級品のようだ。こんな面白いダジャレはかれこれ30年くらい聞いたことない( ˙-˙ )
チキンのミニフィグは腹部や臀部にプリントされたモフモフも印象的。ひよこを連想させるこのデザインはチキンの鶏皮をアニメチックに表現していてとてもキュートだ。
フライホイールギミックで飛ばそう! スタントバイク チキンで空前の大ジャンプだ
ここからはチキンが乗るスタントバイクをレビューしていこう。スタントバイクはミニフィグを乗せることが可能な二輪車の乗り物。日本ではエクストリームバイクと呼ばれている。サイズは高さ3センチ、長さ6センチ、幅2センチ。各部ディティールの表現度やデザイン性の高いスタントバイクだ。
スタントバイクの車体前部にはフロントフォークや前輪、ヘッドライト、グリップ、燃料タンクなどがある。フロントタイヤを挟む長いフロントフォークはスタントバイクの再現度やかっこよさを高めていて特に印象的な部分だ。
スタントバイクの前輪はゴム製のタイヤとオレンジ色のホイールパーツによって構成。このフロントタイヤはリアタイヤよりも大きいサイズなっており、現実のスタントバイクにおいてはフロントタイヤのほうが小さいケースが多いことを考えれば個性的なバランスだといえる。これこそまさにチキン流・・・と言いたいが、このサイズの反転現象はレゴ シティのスタントバイクシリーズに共通した特徴である。
スタントバイクのヘッドライトにあたる部分には、ライトの代わりにシンボルマークというかエンブレムというかアイコンがプリント。それが目玉焼きマークだ。
鶏といえばモモ肉や胸肉やササミといったポートリーだけでなく・・・そう、おいしいスクランブルエッグやオムレツ、そしてなんといっても~~~目玉焼きだ。朝食の定番、目玉焼き。いつ食べても、ご飯のお供やパンに添えても、どうしたっておいしいフライドエッグである。
スタントバイクの目玉焼きは見たところ黄身にツヤがあってプルンとしている。白身も適度に柔らかそう。たぶんこれは固焼きじゃなく、半熟状態だろう。フライパンで焼き時間5分といったところの半熟目玉焼きだ。とても美味そうである。
目玉焼きの黄身の部分は主にビタミン、白身はたんぱく質を摂取できる。たんぱく質の吸収率も良好で非常に栄養価に優れた食べ物。スタントバイクはその栄養価が高くておいしくて世界中で愛されている目玉焼きをシンボルに掲げているわけだ。
スタントバイクの乗り手がチキンなら、これほどマッチしたシンボルはない。さすがレゴ社だけあってこの“うまい”ポイントは見逃さなかった。もしかするとチキンだけでは実力不足だったかもしれない。でもこの相性抜群の目玉焼き号とチキンがコンビを組めば間違いなく最強になる。きっとこの親子丼ペアならE.T.よりも空高く飛べることだろう。
前述の目玉焼きのすぐ後ろにはハンドルバーおよびグリップがある。ハンドルバーはミニフィグが両手あるいは片手で掴むことが可能。チキンがスタントバイクに座っていても体を離した状態でも、このハンドルバーを掴んでいればポージングが安定する。ハンドルバーをしっかりと掴んで興奮のジャンプアクションを安全にキメよう。
ハンドルバーの真後ろには水色の燃料タンクがある。リアルではバイクを走らせるためのエネルギーとなるガソリンを入れておく場所だ。このスタントバイクの燃料タンクは十分なサイズがあるから、ガソリンが入る容量もたっぷり。無限にも思えるような潤沢なガソリンで、驚愕の空中パフォーマンスの数々を披露するパワーはバッチリだ。
スタントバイクにはチキンのミニフィグを座らせるためのシートおよびサドルがある。前輪と後輪のちょうど中間辺りだ。
チキンレッグの間に生まれる僅かな隙間に仕切りのような部分をはめ込めば、チキンの盛り付けは完了。スタントバイクを猛スピードで走らせてもチキンがこぼれる心配はない。
スタントバイクの後部は左右非対称の形状や肝心のギミックが搭載されているなど、多くの要素が集まっている。まず形状的においては車体の左側にマフラーを配置。マフラーとは排気ガスを排出する部分で、先述のフロントフォークとともにスタントバイクのクールさをデザイン的に高めている。
以前のレゴ シティシリーズに登場したバイクにはこのマフラーがないものも多く、再現度の高さという意味においても貢献。またマフラーがあるのはスタントバイクの左側のみで右側にはない。この片側だけにマフラーを備えているという点もスタントバイクのリアリティを高めている。
さらにこの車体後部にはスタントバイクならではの重要な要素も。スタントバイクをスタントバイクたらしめる、フライホイールギミックの存在だ。
フライホイールギミックは先述の通りレゴのスタントバイクシリーズの肝となるアクション性を実現するための装置。スタントバイクをミニフィグが乗せられるだけのアイテムでなく、よりダイナミックに“遊べる”要素を加えるというシリーズのコンセプトに必要不可欠なギミックだ。
そのフライホイールギミックを採用することに伴い、スタントバイクのリアタイヤは特殊仕様。フロントタイヤのようにタイヤとホイールパーツをはめ合わせる仕組みではなく、最初からタイヤとホイールが一体化している。
この後輪は手で回したときにミニ四駆のモーターが回転しているような鈍さというか重い感触があり、カラカラと回る前輪とは全く違う動作。スタントバイクのマシン要素を強く感じられる目新しい部分だ。
フライホイールギミックはおそらくスイングアームを再現したグレーの内部に仕込まれている。このフライホイールギミックの使い方は簡単。空ぶかしではないが、バイクを走らせる前に次のことを行うだけだ。
まず、スタントバイクを地面に押し付けながら前方に3、4回ほど滑らせてタイヤの回転に勢いをつける。それから十分にタイヤが温まってきた(回転力がついてきた)と思ったら手を離す。そうしたらフライホイールギミックが作動し、なんとスタントバイクが疾風のように駆け出すのだ。
その速度はおそらく通常の3倍以上。赤い彗星も真っ青の超スピードである。こうして加速のついたスタントバイクはジャンプ台から飛翔したり、障害物を飛び越えたり、はたまた動く物体の隙間を通り抜けるというアクロバティックなスタントが可能に。
遊び方を工夫してどんどん難しいコースを考え出せば、より挑み応えのあるスタントを楽しめるはずだ。もしかすると誰も見たことのない離れ業だってやってのけることができるかもしれない。
なお、レゴ公式サイトにて公開されているCheck out the Wheel of all Wheels Stuntz Challenge!の実践的な動画を視聴すれば、フライホイールギミックの使い方やコツがより簡単に理解できる。ただ、動画のようにエキサイティングな遊び方をすれば、スタントバイクやライダーの消耗およびキズは増える可能性が高い。可能ならディスプレイ用と遊び用に同じものを二つ以上揃えておくといいだろう。
最後にレビューするのは前述の後輪やフライホイールの上にあるリアキャリア。二人乗りのときに座ったり、荷物を載せることができる荷台だ。リアキャリアにはポッチがふたつ備えられているから、人や物を固定することができる。
実はお得なセット! レゴ シティ スタントバイク チキン 60310の総評
レゴ シティ スタントバイク チキン 60310はかわいいニワトリのミニフィグと遊べるバイクで大満足の内容。何と言ったって新要素のフライホールギミックを搭載している。しかもうまみが凝縮されたジューシーなチキンと目玉焼き添えスタントバイクになんて最高の定食だ。
チキン1匹とバイク1台で1000円前後という価格を高いと思うかもしれないが、全然そうじゃない。他のセットを調達しなくても、これさえあれば自作のコースでいくらでも飛び放題だ。1000円のチキンステーキランチセットを頼んだつもりで手に入れても全く後悔しない、コストパフォーマンスに優れたお得なセットである。
まるで旨みが弾けるような豪快スタント、空飛ぶニワトリ・・・実にドラマチック。ただ、このフライホイールギミックをレゴ シティの一般道や住宅街で発動するのはとてもデンジャラスだ。市民に被害が出かねない。最悪の場合、レゴ シティの優秀なポリスたちがチキンを捕獲しようとわらわら駆けつけてくる。だからスタントバイクを使うときは安心安全な環境を用意しよう。
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