戦国武将なサムライXがかっこいい! レゴ ニンジャゴー 闇の玉座での決戦 70651をレビュー

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レゴブロック ニンジャゴー 70651 闇の玉座での決戦は、サムライX、ニャー、スカイラー、ハルミ、ロイドという5体のミニフィグと煌びやかな玉座を組み立てることができるセットだ。日本刀や手裏剣などの武器、甲冑や頭巾などの装備も充実している。それではニンジャゴーのバトルパックといえるこのセットを70枚以上の写真と共にレビューしていこう。

パッケージの表

パッケージの表。タイル貼りの洋風な床にレッドカーペットが敷かれ、壁の木枠が和を感じさせる和洋混合の部屋が舞台だ。玉座のハルミ姫に向かって降りかかるサムライXや、なぜだか誰もいない地面に向かって手裏剣を放つスカイラー、槍を長く持って突撃するニャー、牢屋にとらわれているロイドが描かれている。

パッケージの裏

パッケージの裏側。擦れた文字で薄っすらとハッシュタグを示す#BeNinjaと書かれた赤を背景にして、ハルミ姫とスカイラーの一騎打ちや、援護に向かう侍X、ニャーを先頭に牢屋を脱出するロイドなど目まぐるしい攻防が繰り広げられてる様子がプリントされている。ハッシュタグである“#BeNinja”をツイッターで検索すると、レゴ ニンジャゴーのキャラクターのイラストが多く表示されるので、興味がある方は見てみるといいだろう。

パッケージの側面

パッケージの側面。このセットに同梱されている5体のミニフィギュアがアルファベットの名前付き紹介されている。なお、スカイラーにいたっては黒を背景にして、ミニフィグの等身大サンプルとしても印刷されるという特別な栄誉にあずかっている。

槍術の使い手! 忍者らしい黒頭巾を被るニャー

ニャーのミニフィグ

ニャー(NYA)のミニフィグ。ウォーター系ニンジャで槍使い。ゲイボルグ持ちのクー・フーリンや前田利家や本多忠勝よりも腕が立つ・・・かは分からないが、結構な槍の使い手に見受けられる。ニャーという名前だが、カンボジア人のお笑いタレント、猫ひろしが叫ぶニャーのギャグに影響を受けたとか、ネコの肉球をプニプニするのが好きだとかいうわけではない。またポケットモンスターのニャースや方言のように語尾に“にゃー”をつけることもない。

服装は忍者そのもの。夜に紛れる目立たない暗い服を着ている。これぞまさに忍者という格好だ。ニャーは海外の忍者ファンが考える忍者像や日本人が持つ忍者のイメージを具現化した姿といえる。後に紹介する4人の派手なファッションに比べるとその正統さは一目瞭然だ。なお、頭巾のおでこにあたる部分には水色で川のような模様がペイントされている。これは彼女の属性であるウォーター・パワーを示すマークだ。アニメの劇中において彼女はそのウォーターパワーによって大雨を操り、仲間たちが乗り込む船が落下する衝撃を和らげたこともあった。

ニャーのデザイン

ニャーのミニフィグはニンジャ・ナイトクローラー 70641やスピン術マスター ニャー 70634や空中戦艦バウンティ号 70618などにも登場しているが、それぞれ服装のデザインが異なる。そのためどのニャーを手に入れても嬉しいにゃーという仕様になっている。高いモデルを購入したら、以前から持っていたミニフィグと同じペイントでちょっと残念・・・な思いをするということがないのだ。同じキャラクターでもデザインを変更するレゴ社の方針には強い共感を覚える。

レゴ(LEGO) ニンジャゴー ニンジャ・ナイトクローラー 70641

レゴ(LEGO) ニンジャゴー スピン術マスター ニャー 70634

レゴ(LEGO)ニンジャゴー 空中戦艦バウンティ号 70618

ニャーの槍

槍は穂および刃の部分にあたるサイ(4646870)、口金のラウンド(6240030)、柄のブラックバー(6116604)、銅金のライトセーバーシャフト(4598897)、石突のタッセル(6156679)という5つのパーツで構成されている。穂の形状は素人目には鎌槍に見える。石突にはチャラチャラしたパーツが取り付けられているが、これがなんという名称なのかは分からない。フサフサした飾りなのだろうか。槍の長さはニャーの身長から判断しておそらく2メートルほど。一般的な槍の長さが2mから3mということだから、ニャーの槍は平均的なサイズであるといえるだろう。ただ平均的だとしても長いことは確かだ。それは槍の長さの分だけ武器になる部分が多いことを示す。刃の部分よりも柄の短い刀と違い、槍は刃よりも柄のほうが長い。そう、槍の武器は先端の刃物だけではないのだ。柄も大きな武器になる。柄で打てば平打ちも出来るだろう。その長さを生かして石突で突けば、峰打ちも可能である。相手を生かして倒す・・・それはニャーの美学だ。

攻防一体のポーズ

槍を後ろに構えて重心を低くし、相手をけん制する攻防一体のポーズ。相手が攻撃してくればそれを避け、相手に隙があればズバッと攻撃を繰り出す。彼女に一切の隙は見られない。

電光石火の一撃

相手の隙を突いて電光石火の一撃。意表を突かれた相手にとって、ぐっと伸びてきた槍に対応することは困難だ。この一手をかわせる者がいるなら、それはサンライズロボットアニメ「装甲騎兵ボトムズ」に登場する主人公、キリコ・キュービィーをおいて他にはいないだろう。キリコには異能生存体という能力が備わっている。異能生存体とはどんな身の危険が降りかかろうとも回避する、いわば不死身の能力だ。そういう意味ではゲームにおいて得てして攻撃を回避しまくり、miss!の表示を乱発させるイメージがある忍者とキリコは似た特性を持っているのかもしれない。そういえばキリコのユニフォームも忍者に似ている気がする。

コンパクトに持つ構え

両手で槍を持ち、槍を体に引き寄せてコンパクトに持つ構え。どちらかというと防御的な構えだ。よく大河ドラマの合戦において足軽同士が突っつきあっている格好にも似ている。ジャブのようにちょめちょめと攻撃を繰り出せば相手をひるませることができるだろう。

ニャーボルグ

片手で槍を振り上げ、体重をかけながら一気に振り下ろす豪快な構え。ニャーボルグ的な究極奥義が発動しそうな構えだ。相手はたとえスピアを受けられたとしてもその衝撃は凄まじいものになるだろう。その威力は、ファンタジー漫画およびアニメ作品「魔法騎士レイアース」に登場する龍咲海の必殺技“水の龍”に匹敵するはずだ。

忍者の頭巾

忍者の頭巾はヘアパーツ(6218527)とネックパーツ(6173926)で構成されている。胴体とヘッドパーツの間にネックパーツを挟み、ヘッドの上にヘアパーツを載せると、ネックとヘッドパーツが繋がりひとつのパーツおよび頭巾に見えるのだ。これは以前レビューしたレゴ スターウォーズ ダースベイダーの誕生 75183のベイダーのヘルメットと同じ仕組みになっている。頭巾を装着することによってニャーの顔は隠れ、それによりニャーは自分の素性を隠すことができるわけだ。頭巾をすることにより、ニャーの表情やプリントが一部隠れてしまうというデメリットはあるがそれはあまり問題ではない。なぜなら隠されるのは口だけだからだ。ほくろは頭巾を被っても隠れないようになっている。なんといってもほくろはニャーのチャームポイントだ。そこはレゴ社も理解しており、許容範囲だろう。しかしこの配慮はほくろを見られることによって決定的な特徴を相手に提供することにもなってしまうリスクをはらんでいる。そのリスクを負ってまで彼女がほくろを露出するは、やはりチャームポイントだからか、ほくろが自我を持ったもうひとりのニャーということなのか、またはこのほくろに超兵器的な攻撃性能が備わっている、もしくは天然のうっかりさんというだけなのかもしれない。

ニャーのリバーシブルヘッド

ニャーにはリバーシブルヘッドが採用されている。いや、ニャーだけでなくこの後に紹介する全てのミニフィグもリバーシブルヘッドになっている。ニャーの顔のひとつは口が固く結ばれ、眉間にはシワが寄り、険しい表情だ。彼女の戦闘モードの顔であることは容易に想像がつく。彼女のホクロも心なしか怒っているようだ。もうひとつの顔は眉間から皺が消え、口元はやわらかくなっているように見える。これは彼女が勝利した後の顔、もしくは勝利を確信したときの笑みだろう。ニャーは普段、頭巾を被っているため相手がその笑みに気づくことはない。忍者であるニャーも相手に自分の表情を悟られることはない。そのため敵は「俺の圧倒的な美技にきりきり舞いのようだな? m9(^Д^)プギャー参ったか!」と思っているだろう。しかしニャーがこの笑みを作ったとき、相手の敗北は確定したのだ。この会心の勝利にニャーのチャーミングなほくろもどこか喜びで弾んでいるように見える。

いいアプローチ

鍛錬を惜しまない彼女にとって瞑想は日課である。そう、毎日27時のおやつタイムに森永製菓のカレ・ド・ショコラをつまむようなものだ。彼女は目を閉じ、耳から聞こえてくる音を遮断し、あらゆる思考を絶ち、頭と心の中を無にする。その無の境地は忍びに静寂をもたらして隠密行動を容易にし、瞑想で高めた集中力は敵との戦いを有利に運ばせるだろう。そして今、ニャーは日課に加え、ロイド救出作戦を前にして瞑想を行っている。そんな彼女に瞑想後、作戦について聞いた。「ロイド救出ミッションはスピーディーに進めるべきよ。それも正確性を持ってね。いいアプローチをして少ないチャンスを逃さないことが重要よ。ロイドは希望を持つべきだわ。私たちが迅速に彼を解放してみせるもの。でも時には緩急も必要ね。状況によっては無理をしすぎないこと。冷静な判断で撤退することもやむをえないわ。また出直して成功率を高めるのよ。」

戦国武将の風格! 二刀流のサムライX出陣

サムライXのミニフィグ

サムライX(SAMURAI X)のミニフィグ。サムライエックスと読む。サムライバッテンやサムライテンではない。劇場版アニメ「るろうに剣心 明治剣客浪漫譚」の英語版タイトルと同じ名前である。CGアニメ「レゴ ニンジャゴー 第5話 秘められた王族編 サムライX、正体をあらわす」の劇中などでも活躍。また、キロウ vs. サムライX 70642においても登場した。サムライというだけあって姿は戦国武将のようだ。頭に兜鉢や鍬形および前立、鍬形台、眉庇、面頬で構成された兜を被り、喉輪と大袖が一体化したようなショルダーアーマー(6164283)を装備している。兜鉢は頭を囲むヘルメットのような黒い部分、鍬形はクワガタムシの顎のように兜鉢に取り付けられている黄金の角、眉庇はキャップのツバのように目の上を覆う黒い部分、面頬は顔を覆う白いフェイスガードマスク、ショルダーアーマーは肩の上に載っている金色の鎧のことだ。頭は目が露出しているほかは完璧に隠されており、胸部の一部や肩回りも堅固な守りである。また、甲冑だけでなく武器も充実しており、二本の日本刀(6116596)で武装している。あの剣豪、宮本武蔵と同じ、二刀流というやつだ。日本刀の刃渡りはおよそ120センチ以上。4尺ほどの長さと長大である。刃渡りからすると大太刀および野太刀にあたるだろう。これだけ重量感のある甲冑を身に付け、二刀まで操るとはこのサムライ、只者ではない。見た感じ正宗とか村正とか名付けられていそうなゴールドなソードと金ピカの甲冑からいってもスペシャルな存在だ。

レゴ(LEGO) ニンジャゴー キロウ vs. サムライ X 70642

サムライXの背面

サムライXは背面にもペイントが施されている。胴体の前面とレッグパーツと同じく骨々しいデザインだ。ベルセルクの髑髏の騎士やゲームオブスローンズの鎧骨公が着る骨の鎧に似ている。

アンバランス

正面や背面から見るとゴツい印象を受けるが、側面から見ると意外と薄い。すこしアンバランスで弱そうだ。胴体にキャッスルシリーズのようなプレートアーマーを着ていればバランスがよかったかもしれない。

八相の構え

八相の構えや上段の構えに似たポーズ。なにか伝説奥義を発動しそうなかっこいい構えだ。この構えのとき、エクスカリバー!と叫ぶかは定かではない。

逆手持ち

一本の刀を普通に持ち、もう一本を逆手持ちにする構え。前と後ろの敵の両方に対処できそうな構えだ。

サムライXの首は制限なく回すことができる。得てして豪華な装備のミニフィグは首の動きに制限があるものだ。しかしサムライXの首は防具にひっかかることなくスムーズに動かせる。顔の向きを自由に変えることで豊富な表現が可能になるだろう。

サムライXの面頬

サムライXの面頬は兜から取り外すことが可能。面頬を外せばサムライXの表情をよくみることができるだろう。ただ再び面頬を取り付けるときはすこしばかり骨が折れる。兜にはめこむときの角度が難しいのだ。片方だけがはまったり、深く押しすぎたりしてしまう。ここはパーツを壊さないためにもゆっくりと着脱しよう。

軽量化

兜やショルダーアーマーなどの武具を取り去った姿。軽量化してキレッキレの雰囲気だ。その姿はドラゴンボールに登場するフリーザの第4形態を髣髴とさせる。サムライXもフリーザのようにシンプルな外見になることによって戦闘力が増すタイプかもしれない。

ピクサル

サムライXもリバーシブルヘッドだ。ブラジル側は勝負師の顔から目がパッチリとした顔に変貌を遂げている。そう、この顔こそ彼女の本当の姿、ピクサルである。つまりサムライXはピクサルが扮していたのだ。

面頬を取り付けてみてもその特徴的な瞳とまつげは目立っている。この瞳で二刀を逆手持ちにしている様子などは、まるでニット帽やフェイスマスクなどのスキーフェアを身に付けスキーを楽しんでいるようだ。戦国武将からスキーヤーへの急激な変装、このサムライXも只者ではない。

サムライXの瞑想

彼、いや彼女も瞑想を行う。瞑想によって自分を研ぎ澄まし、真の侍へ近づこうとしている。そんなサムライXにもロイド奪還作戦の展望を伺った。「ロイドが囚われているからといって急いではだめ。ここは慎重の上にも慎重を重ねるべきよ。特に序盤はね。守備的にいって相手の出方を伺うの。そしてじわりじわりと優勢に持っていくのよ。絶対に味方に犠牲者が出ないように細心の注意を払いながらね。もし相手がカテナチオなら無理してはいけない。こちらが安易に攻撃に出ようものなら手痛いしっぺ返しを食らうに決まってるもの。ここは長期的に作戦を実行していくべきなのよ。それが例え何年かかろうともね。」

手裏剣の達人! アクサリーパーツが多いスカイラー

スカイラーのミニフィグ

スカイラー(SKYLAR)のミニフィグ。赤いポニーテールと黄色い服がトレードマークの忍者だ。アナコン蛇コプター 70746にも登場。そのときは黄色い頭巾を被り、より忍者らしい格好をしていた。今回はロイドと同じく頭巾なしのバージョンとして付属している。武器は忍者刀と手裏剣。アッパーパーツには胸当てがプリントされているため、手持ちの弓を持たせれば弓使いにもなれる。アッパーパーツとレッグパーツの間である腰には赤い装置(6233780)が装着。これは何か道具を入れるものなのか、進撃の巨人の立体機動装置のような役割を果たすのかは分からない。だが、バットマンムービー ジョーカー 気球で逃亡 70900のバットマンが腰につけている黄色いパーツに似ている。

レゴ (LEGO) ニンジャゴー アナコン蛇コプター 70746

ブラックソードホルダー

アナコン蛇コプター 70746においては弓使いだったスカイラー。背中には矢筒を背負っていた。今回は弓を所持しておらず、矢筒は付属しない。ただ彼女は矢筒の代わりにブラックソードホルダー(6116639)を背中に背負う。遠距離装備から近接装備にマイナーチェンジしたのだ。ソードホルダーには一本または二本のブラックニンジャソード(6116592)を差しておける。ソードホルダーを背負った有名なアニメキャラとしてはドラゴンボールのトランクスやソードアートオンラインのキリトがいるが、彼らは一刀差だ。しかしスカイラーは二刀差である。柄を上にしてクロスした形で忍者刀を差すのだ。肩の上から二本の忍刀を抜く・・・映画やゲームで見るような憧れのカッコいい装備である。スカイラーが刃渡り5尺ほどの忍者刀を背負う様子は迫力満点だ。あまりの迫力に素人目には忍ぶことが不可能に思えるが、やはりそれは素人目。ソードホルダーがどんなに重量があるように見えても、スカイラーにとっては“たすき”を垂らしているようなもの。軽すぎて背負っていることを忘れることすらあるくらいだ。機動性や俊敏性が損なわれることなどありえない。イシンバエワより高く飛べ、ボルトよりも速く走るだろう。そう、28メートルくらいならジャンプすることができるし、100メートルを0.861秒で駆けることも簡単なことだ。しかしそんな彼女にも克服できないデメリットがあることは理解していた。唯一だが看過できないデメリットだ。それはサイズが大きすぎることである。ソードホルダーは厚みがあり、忍者刀は斜めに飛び出しているのだ。これにより細い壁の間は通れず、敵の分銅鎖は忍者刀に引っ掛かってしまう。だが彼女はそんなデメリットにも解決策を見出していた。狭いところがあれば破壊して進めばいい。分銅鎖が引っ掛かっても引き倒されなければいい。重いソードホルダーが無に感じられるほどの訓練を積んだスカイラーだからこそできる、強靭な肉体に裏打ちされた現実的な解決策だ。

なお、ソードホルダーは肩パッド付きで防御力も備える。肩パッドはギザギザしていて結構厚みがある。申し訳ばかりの肩パッドというわけではなさそうだ。刀や槍の打撃を持ちこたえるかもしれない。そうだとすれば相手の一撃を刀で受けず、わざと肩パッドで受けて、フリーの刀で相手にカウンター攻撃という戦略も可能になるだろう。

忍者刀はソードホルダーの4ヶ所開いた穴にこのように通していく。忍者刀を全て押し込むと2本の刀がクロスして綺麗なXになる。忍者刀は比較的しっかりとはまるためグラつくことはない。ただ忍者刀がホルダーに入った状態だとミニフィグの腕の動きに制限がかかる。腕を後ろに動かすと忍者刀に当たってしまうのだ。もしスカイラーの腕が刀に当たることがあれば、刀が全治8ヶ月の重症を負うことは避けられない。刀は弾力性があるためすぐに壊れることはないと思うが、腕を勢いよく動かすのはやめておこう。

スカイラーは近接武器の忍刀だけでなく、飛び道具も所有している。それは手裏剣だ。刀が2本なら手裏剣も2つである。ふたつの手裏剣はプラモデルでいうランナーのようなもので繋がっているため、実戦投入するなら切り離す必要がある。ニッパーを使って切り離すにはバリが薄いため、パーツを回してねじ切るのがいいだろう。ただ切り離さずに使うというマニアックな使い方をしたいなら話は別だ。盾にするもよし、ブレードにするもよし、もちろん投げるもよしだ。

手裏剣には3ヵ所にハンドルがある。どこも同じ形をしているので好きなところを持たせるといいだろう。だた刃の部分を持たせるとスカイラーの手が手裏剣を切ってしまうかもしれないので注意が必要だ。なお、手裏剣を投げるときは腕をもっと上げたいところだが、そうはいかない。肩パッドによって振りかぶることがほとんどできないのだ。スカイラーなら手首のスナップを利かせて鋭く投げることができるだろうが、腕の角度には注意が必要である。

スカイラーのデフォルト武器は手裏剣だ。彼女は弓や手裏剣などの遠距離攻撃を得意としている。しかし状況によっては抜刀する必要も出てくるだろう。手裏剣を一部あるいは全て投げ切ってしまった場合や相手が間合いを詰めてきた場合などだ。また戦術的に抜刀するケースもいくつか考えられる。片手に手裏剣、片手に忍者刀を持って臨機応変に戦う方法だ。手裏剣を投げて相手の体勢が崩れたところに斬撃を加える。もしくは手裏剣の刃を近接武器として使う手段もある。忍者刀で受けて手裏剣で相手を殴りつける戦法だ。しかしこの戦法はややR指定の度合いが濃くなってしまうのが難点。その他、忍者刀を野球のバットに見立てて手裏剣を守備練習のノックのように打ちだして攻撃する方法や、刀を投げて手裏剣も投げる捨て身の方法など様々考えられるだろう。

スカイラーは手裏剣を捨てて二刀流になるときもある。彼女は飛び道具だけでなく刀も巧みに使いこなすのだ。サムライXと同じように二刀流を解放すれば、宮本武蔵やジェダイすらも凌駕する剣技を披露するかもしれない。さらにリバーシブルヘッドを怒りの表情にすれば戦闘力は800万倍になり、銀河英雄伝説のイゼルローン要塞の主砲“トゥール・ハンマー”を打ち返す可能性さえあるだろう。

ソードホルダーと腰の装置を外せばスカイラーも軽やかに見える。その姿はまるで重り付きの白いマントを脱ぎ捨てたピッコロのような軽やかさだ。しかし容姿はまた別の人に似ている。それは綾瀬はるかだ。彼女の雰囲気は綾瀬はるかに似ている。NHKファンタジードラマ「精霊の守り人」に出演したときの綾瀬バルサだ。囚われのロイドをチャグムに置き換えれば、精霊の守り人と同じような構図にならないこともない。

スカイラーの背中には胸当ての一部やベルトや腹巻などがプリントされている。ミニフィグ5人の中で唯一レッグパーツにプリントがない彼女だが、普段はソードホルダーに隠れて見えない場所である背中にはしっかりとデザインが施されているのだ。それは隠れた場所も装備を充実させるスカイラーのプロフェッショナルを示すものでもある。彼女はどんな規模の戦いにおいても準備を怠らず、武具を手入れして備えているのだ。今回のロイド奪還作戦においても同様である。そんな彼女にも作戦への意気込みを語ってもらった。「この作戦は攻撃あるのみ。一に攻撃、二に攻撃よ。一歩たりとも後退することは許されないわ。ましてや撤退なんて論外。ここは相手に屈しない姿勢を貫くことが大事なの。世界に情けないところは見せられないわ。相手が人質に刀を突きつけていたとしても、交渉の余地はないの。例えそれが・・・最悪の結果をまねくとしてもね。場合によっては弔い合戦になるわ。きっとロイド自身も理解してくれるはずよ。もちろん最善を尽くすわ。私には見えるの。オフェンシブに戦い抜いた先に、そう、ロイドが笑顔で戻ってくる姿がね。ただそれが心臓が動いている状態かどうかは分からないわ。」

柔らかいヘアパーツ!? 一人戦うハルミ姫

ハルミ(HARUMI)のミニフィグ。長い白髪と顔の上半分の赤い化粧が特徴。髪形は日本の萌えキャラ“ひのもとおにこ”に似ている。一見幼い声を出しそうな容姿でもあるが、アニメでは大人びた声を発する。復活の神殿 70643にも登場。復活の神殿では緑色の服を着て、髪型や顔色も大きく異なる。まったくの別人といっていいレベルだ。なぜこれほどまでのイメチェンをしたのか。それはハルミ姫がこのセットにおける悪役を担っているからだ。これまでもロイドとその母親を誘拐して檻に放り込み、魔術っぽい方法によって世界を隔てる膜を裂き、ロイドの父親であるちょいワルおやじやのブラックガーマドンを召喚しようとするなど、お茶目な一面があった。そして今回、彼女は黒い服を身に纏い、青い帯にトゲトゲを付け、3本ものベルトを腰に巻いている。まさにダークサイド感溢れる悪いヤツという感じの衣装だ。

レゴ(LEGO) ニンジャゴー 復活の神殿 70643

ハルミ姫を後ろから見るとある部分に目が行く。それはロングヘアのヘアパーツだ。髪の毛が腰まである安室奈美恵さんや北川景子さんほどの長さではないが、磯野波平さんよりも長く、高見沢俊彦さんや栗原類さんと同じくらいのロングヘアである。

ハルミ姫のヘアパーツには縦に不規則に溝が掘り込まれている。溝によって髪の流れを表現しているのだ。そのなめらかな流れはまるで化粧品のコマーシャルに出演する芸能人のようである。実際、ヘアパーツは柔らかい素材で出来ていてなめらかだ。普通のヘアパーツはサムライXの兜やスカイラーのポニーテールのように硬い素材で出来ているものがほとんどだが、ハルミ姫は違う。手で触るとPVCのように変形するのだ。風になびくほど柔軟性があるわけではないが、柔らかいという目新しいヘアパーツが採用されている。おそらくこれはハルミ姫のヘアケアが反映されたのだろう。パンテーンかボタニストかあるいはその他のブランドなのかは分からない。だがシャンプーやマイナスイオンのドライヤーによるダメージケアによってキューティクルを守っていることが伺える髪質だ。

ハルミ姫は赤い忍者刀で武装する。忍者刀の刃渡りはおよそ5尺。先述のスカイラーが所持する忍者刀の色違いである。忍者刀の柄の鵐目(しとどめ)にはタッセル(6156679)が使用。これは先述のニャースピアの石突に使われたチャラチャラしたパーツと同じものだ。

忍刀を振りかぶりながら走るハルミ姫。おそらくロイドを追いかけているときはこのような格好になっていたであろう。待ちなさい!と叫びながら追いかけていく様子が目に浮かぶようだ。

それは違うわ!と言っていそうなポーズ。もしも“ブラックガーマドンを呼び出すっていうバカなことはやめるんだ”などと言おうものなら、すぐにこの言葉が帰ってくるだろう。

忍者刀を鞘に納めているポーズ。ハルミ姫の動作はスムーズだ。時代劇に出演したとしても技術的な指導は全く必要ではないだろう。

ハルミ姫も瞑想を試してみるときもある。だがどうやら集中し切れていないようだ。彼女の頭の中にはあまりに多くのことが渦巻きすぎている。そんな整わないハルミ姫にもロイド救出阻止作戦について聞いた。「ロイドは絶対に渡さない。たとえ忍者が束になってかかってきてもね。返り討ちにしてやるわ。それに救出なんて筋違いも甚だしい。ロイドは今の環境にとても満足しているもの。2畳の牢屋に四六時中閉じ込められた生活にね。食事だって不満はないはずよ。150グラムのおにぎりには大さじ2杯の塩を入れて味付けしてるもの。満足感は高いはずなのよ。時折歓喜のあまり雄叫びを上げていたくらいだわ。それに万が一ロイドを奪われたとしても・・・彼は無事では済まないわ。なぜなら手錠には“アレ”が仕掛けられているんだもの。そうよアレよ。もし手錠を外したり壊したりしたら・・・それが引き金になって大変なことになっちゃうんだから。どうなるかって? そんなこと言えるわけないじゃない。半径82キロ圏内の全ての人間が魔法少女になるなんて口が裂けても言えっこないわ。」

手錠のロイド・・・囚われのヒロイン

ロイド(LLOYD)。グリーン・ニンジャというだけあり、緑色がトレードマークの忍者だ。緑色の上衣(うわぎ)を着て、緑色の袴(はかま)を穿き、手には黒い手甲(てこう)、足には脚絆(きゃはん)を付け、緑色の足袋(たび)と黒い紐のわらじを履いている。またプリントからは上着の上にさらに濃緑の鎧も着用しているようだ。ハーネスのような装具に肩から腰にかけてのクロスベルトや脇腹のベルト、腰の帯という格好は足軽のようにも見える。

ロイドはレゴ ニンジャゴーにおける主要および重要人物のひとりである。ファーザーであるブラックガーマドン卿と対峙する運命にあるという。スターウォーズの父子と似たような“さだめ”だ。そんなロイドはこのセットにおいても大きな役割を背負っている。それは敵に捕まること。このセットの物語は彼が囚われの身とならなければ始まらない。レゴ社の設定によると、囚われたロイドを3人の仲間が助けに来るという筋書きになっているのだ。そう、彼に課せられた任務は脚本通りに囚われるというプロローグ、そして脱出するというエンディングを遂行することである。映画やドラマでも人質にされた人や誘拐された人を救出する展開は定番だ。しかし、ロイドは自分が捕まるのはこれが初めてでない。おそらく囚われ慣れしているだろう。立ち回りは問題ないはずだ。よくさらわれる男キャラのことをヒロイン的なポジションといったりするが、彼はまさにそれである。ロイドが女性3人に救い出されるという興味深い展開が繰り広げられる今作において、彼は紛れもないヒロインなのだ。ロイドは筆者に語った。「レゴ社のプロジェクトに参加できて光栄だよ。抜擢してくれたレゴ社には感謝したい。期待に応えたいね。僕にとって新しい挑戦だよ。挑戦っていうのはいつだってワクワクするものさ。僕はきっと誰よりもヒロインらしくなってみせる。広瀬すずや有村架純よりもね。んっ? 牢屋は心配じゃないかって? 全然だよ。僕は仲間を信頼している。僕たちは最高のグループなんだ。僕たち皆が同じ方向を向いて、同じ考えを持っている。手段、戦略、状況判断、連携すべてが揃っているんだよ。だから何の心配もいらないんだ。きっと牢に入ってから5時間以内に助け出してくれるはずさ。」

ロイドは頭巾は被っていない。劇中では黒や緑の頭巾を被っているときもあった。捕られているためだろうか。確かに捕らえているハルミ姫としては頭巾を被らせておく必要は皆無だ。もしロイドが世界屈指の実力を持った忍者であれば頭巾を脱出のアイテムとして利用するかもしれないし、頭巾の迷彩性を活かして闇に溶け込む恐れもある。いくつかの懸念を憂慮したハルミ姫がロイドの頭巾を没収したというのが最も分かりやすい考え方だろう。だがこの場合、もうひとつ考えられることがある。それはロイドが最初から頭巾を被っていなかったとする説だ。確かにこの猛暑。熊谷シティでは41度を超え、ニンジャゴーシティの世界でもおそらくそれくらいだろう。暑さにめっぽう強い筆者の友人である山田くんがヘタっているくらいだ。頭巾を被れば汗はだくだくになり、滴った汗は目に入ってピリリとさせるだろう。蒸れてかゆみも出るかもしれない。熱中症になる危険性もある。ロイドが頭巾を脱ぎ捨てても不思議なことではない。ノー頭巾で顔をさらして素性を知られるリスクよりも健康を優先したとすれば懸命な判断だったといえるだろう。

彼は牢屋に入るだけでなくもう一つの試練が用意されている。それは手錠だ。このセットには手錠のアクセサリーパーツが付属している。この手錠はレゴ シティ ポリスステーション 60141やポリストラック司令本部 60139などのポリスシリーズによく登場する手錠と同じもの。手錠の鎖部分は柔軟性がありミニフィグの手首にもはめやすい仕組みだ。輪っかの部分は太く頑丈な造りとなっている。ロイドはそんなレゴ世界の警察で正式採用されている拘束性の高い手錠をはめられてしまっているのだ。

レゴ (LEGO) シティ レゴシティ ポリスステーション 60141

レゴ (LEGO) シティ ポリストラック司令本部 60139

ロイドもリバーシブルヘッドである。ひとつの顔は眉をひそめて口をゆがめ不機嫌そうだ。おそらく捕らえられているときの表情だろう。もうひとつは片方の眉と頬を吊り上げ、上の歯と舌を見せて笑ってご機嫌だ。たぶん牢屋を脱出したときの顔だ。顔はふたつともあるハリウッド俳優に似ている気がする。それはトム・クルーズだ。くしゅっとした髪質、キリッとした眉、横長の口とどれをとってもよく似ている気がする。ロイドの装備にしてもトムクルーズのようにビルの壁を登れそうだ。もしかすると彼には忍者界のトムクルーズという呼び名が付いているのかもしれない。

ついに囚われるロイド! 彼の運命やいかに!?

ついにその時がやってきた───。ロイドはそんこらへんを歩いている。そしてハルミ姫はなんら隠れる様子なく悠然とロイドへ向かっていく。ハルミは落ち着いていた。夏休みに木に止まったセミを捕まえるような心境だ。そのハンターと獲物の構図は、夏の風物詩であるセミ捕りのハルミとセミのロイドだ。ハルミ姫は虫取り網という名の手錠を手に、ロイドへ迫る。そしてロイドはその気配を感じていた。

ロイドの後ろに回り込んだハルミ姫は彼に刀を突きつける。ロイド「おいおいマジかよやったぜ。」

無抵抗で捕まるのも怪しいので、ロイドはとりあえず逃げてみた。ハルミ姫は飛び立ったセミを追って虫取り網を振り回すように刀をフリフリしながら追いかける。ロイドは途中19回ほど待ちなさいと言われたがそれを無視した。待ちなさいと言われて待つ人はいない。ましてや5尺の大刀を振り回されてはなおのことだ。

そして33キロほど逃げたあたりだろうか。ロイドは時と見てお縄になった。彼の手には手錠がガシャっとはめられていく。

ロイドは今、虫取り網の中にいる。手錠は思っていたよりも軽く、技術の進歩を感じさせた。これより彼は牢屋という名の籠へ移されるのだ。

ロイドはいよいよ牢屋にインした。牢屋の鉄格子は4本の日本刀で構成され、その左右には赤い柱が左右に建てられ、部屋の両側は黒い壁がそそり立っている。もし鉄格子に触ろうものなら手をケガしてしまうだろう。ロイドは少しデンジャラスな状況だと感じていた。しかし同時に鉄格子が金ピカの日本刀であることを豪華だと感じてもいた。デンジャラスだけどリッチな状況じゃん、ここは牢屋のVIPルームか、と思ったのだ。そんな彼はツイッターに牢屋ナウと投稿し、インスタグラムのストーリーに牢屋の写真を公開しようとしたが、それはもちろんハルミ姫に止められた。そしてスマホも没収されたのだ。ただ、彼のGPSはまだ生きていた。

金色の玉座にはこのセット最大のギミックが!

ロイドが牢屋に入ってから8年の歳月が流れたかもしれない。彼はまだ獄中だ。だが巌窟王のエドモン・ダンテスと化したロイドにもいよいよ本格的な救出隊がやってこようとしている。そんな中、ロイドを牢屋に放り込んだハルミ姫は未だに玉座に座している。

ハルミ姫の玉座には肘掛けや土台、背もたれなどにパールゴールドのパーツがふんだんに使用されており、お姫様が座る玉座にふさわしい煌びやかさだ。また、背もたれの左右に灯るクリアオレンジの羽パーツによる炎や、その後ろに立ち並ぶ黒や金の刀からは何か儀式的なものも感じられる。豪華で幻想的な玉座だ。

施設を後ろから見ると今やロイドのマイルームとなっている牢屋の背面はがら空きになっているように見える。だがおそらくそれは気のせいだろう。

アームレスト、座面、背もたれなどで構成された玉座の先はレッドカーペットへと続き、なんの変哲もないように見える。しかし玉座にはこのセット最大のギミックが隠されていたのだ。

座面の下の茶色いパーツをつまんで引くと・・・なんと黒い箱が出てきた。黒い箱には金色の鍵と釵(サイ)が入っている。この金色の鍵、これこそロイド救出のカギとなる鍵だ。

玉座を外してみると中の構造はこうなっている。赤いフラットパーツの上で滑らせ、パーツの間を通して、金色のポッチおよびスタッドに黒い箱をはめて固定するのだ。

このようにボックスはピタッと納まる。まるでベッド下の収納スペースのような機能性だ。なお、箱を固定しているポッチはひとつだけなので、箱がきつくて取り出せないなんてことはないだろう。

牢屋の反対側のユニットは監視塔だ。上部には監視カメラが鳥のように設置されている。おそらく玉座の秘密の隠し場所を監視しているのだろう。あるいはロイドの動きも監視しているかもしれない。その監視カメラは赤く派手な色合いのため、侵入者は誰しも「アレ? 監視カメラあるじゃん」と気付くはずだ。だが監視カメラは隠しカメラではない。スーパーやコンビニや自動販売機においてもわざわざ“監視カメラが設置されています”と記されている。気付かれることは問題ではなく抑止力の意味合いが強いのだ。例え相手に見つかったとしても、相手の姿を確認すればハルミ姫も警戒できるし、セコムやアルソックだって駆けつけられる。また忍者が顔を見られることを嫌い監視カメラを破壊したとしても、画面が砂嵐になって異変に気付くことが可能だ。忍者が気付かれない方法はふたつしかない。ひとつは監視カメラの死角を通る方法。しかも影すら撮影されることなくだ。もうひとつはミッションインポッシブルのように平常時の映像にすり替える方法。監視者は実際に起こっている映像ではなくトラブルの起きていない穏やかな映像を見せられるのだ。ただいずれにしろ高い位置にある監視カメラを一般人がどうこうすることは困難である。やはり忍者の特技である身のこなしの能力が問われる場面だといえるだろう。

監視カメラやアンテナは前後左右に動かすことが出来る。どうせ見つかるなら監視カメラを見当違いの方向に向けて状況を分からなくし、相手を混乱させるのもいいだろう。

監視塔には忍者が捕まれる場所がひとつある。それは監視カメラが接続されている赤い棒だ。この棒をつかんでぶら下がれば、上を警戒していない敵に迫れるかもしれない。

監視塔には金色の壁およびフェンスが設置されている。スカイラーが立っている前の部分のことだ。実はこの壁にも仕掛けが施されている。

ミニフィグの足で壁を蹴飛ばしてみよう。そうすると壁は簡単に壊れるはずだ。これは別にスカイラーが怪力だからというわけではない。確かに彼女は世界一頑丈な金庫でさえも一蹴りで破壊するパワーがあるかもしれないが、スカイラーでなくとも誰でも簡単に同じことができる。なぜなら固定する目的であるならば4つのスタッドによって設置されているはずの壁は2つのスタッドで仮止めされているに過ぎないからだ。ストーリーのひとつである壁を壊すというイベントはこの仕掛けによって颯爽と実行されるだろう。

監視塔のアーチの下にはグレーと紫で構成されたパーツが赤い柱に被さるように取り付けられている。これが何の飾りでどのような意味を持つのかは分からない。だがこのパーツは上下に動かすことが可能だ。パーツを持ち上げて水平にすればミニフィグを乗せられる保持力は充分にある。このパーツに乗り、監視カメラの角度を調節して自分に向ければ、「私はここにいる!」と誇示して相手を威嚇することもできるだろう。

施設は3つのユニットによって構成されている。玉座と牢屋と監視塔だ。牢屋と監視塔は玉座の両側にテクニックパーツによって接続されている。牢屋と監視塔は固定されているわけではないため、前後に動かすことが可能だ。普段は玉座と横並びになっている左右のユニットを後ろに動かせばまったく違う印象の施設になる。救出作戦の戦略も大きく変わってくることだろう。

救出隊がやってきた! 成功のカギは鍵

スカイラーが壁をぶち破った後、最初に乗り込んできたのはサムライXだ。サムライXはロイドが囚われている牢屋をいち早く発見。猛然と牢屋へ向かう。ロイドは勇ましく向かってくるそのナイトを見て脱獄を確信した───。サムライXは牢屋の前まで来ると日本刀を構えた。鉄格子を日本刀でぶった切る・・・つもりだったのだ。しかしサムライXはある武器に気をとられてしまう。それは武士なら興味を抱かずにはいられない武器、そう、大刀だ。大刀は玉座の後ろに飾られていた。サムライXはその大刀を拝借すると、ロイドのことなど忘れ去り、素振りを始めた。その光景を見たロイドは「うそ・・・」と思ったのは言うまでもない。そんな中、素振りは100回、1000回、1万回と増えていく。そして素振りが数え切れないほどに達したとき、すでに3年のときが流れていた。

充実した素振りを終えて、すこし疲労の疲れを感じたサムライXは帰っていった。しかしロイドは伴っていない。彼はまだ豚箱にいた。それからさらに10日が経った後、ニャーがついにやってきたのだ。ロイドは救出隊のエースでありキーマンでもあるニャーがやってきたことで脱獄への強い期待を抱いた。そして有能な彼女はそれから10日ほどですぐに玉座のギミックに気付く。その様子を見たロイドの期待は確信へと変わる。ニャーはもちろん箱の中から鍵を取り出し・・・いや、釵(サイ)のほうを取り出して・・・彼女は釵を観察し始めた。釵は琉球王国の古武術で用いられた近接武器だ。釵はニャーの槍の先端に取り付けられている刃物と同じものだった。ニャーは釵を手に持ってその実用性を確かめる。すると彼女が釵の可能性に気付くまで時間はかからなかった。この釵はものにできる、そうニャーは確信したのだ。そして箱から頂戴した釵を服の中にしまうと、おもむろに本題に取り掛かったのである。

鍵を手にしたニャーは、まず牢屋の錠前を探した。だが探せど探せど錠前がなかなか見つからない。錠前探しに苦戦するニャー。しかし10日が過ぎたころ、ふと上を見上げると・・・なんと鉄格子の上に錠前がプリントされているパーツがあるのをついに見つけたのだ。ニャーは感心した。錠前が鉄格子の上にあるという斬新な作りに。確かにドアノブのような普通の位置にあるよりも、ジャンプしなければ届かない場所に錠前があったほうがセキュリティ性は高い。鉄格子を登っていけば錠前に辿り着くが、鉄格子は切れ味鋭い刀で出来ている。実に考えられた作りだ。すこし頭を働かせなければ解錠することはできないだろう。だがニャーは一瞬である考えが閃いた。それは鍵が入っていた箱を足場にする方法だ。箱の上に乗れば錠前が丁度顔の高さになり、鍵を挿入しやすくなる。ニャーはついに錠前に鍵を入れた。そしてガチャッと鍵を回して解錠に成功する。なぜか鍵穴よりも鍵のほうが大きかったが、そこは根性でねじ込んだ。

鍵を開け、鉄格子を持ち上げたニャー。ロイドの救出は目前である。ついにやってきた“その時”に全ロイドは湧き立った。無理もない。その時まで既に数十年の年月が流れている。しかしその時、トラブルが起きた。ニャーが人の気配を感じたのだ。彼女は跳躍して鉄格子の刀の柄に飛び乗り、身を隠した。ロイド「どゆこと~?」

二日ほど潜伏して無事を確認したニャーは柄をつかんだままクルッと回転して、鉄格子の外側から内側へと身を移した。いわゆるニャーひねりスリーだ。ニンジャリンピックならこの技を決めるだけで金メダルが取れると言われているとかいないとかの高度な技である。もちろん全身の筋肉や体幹の強さが充実していなければ出来ない大技だ。ニャーがショー・コスギを超えた瞬間を目撃したロイド「いやマジやめて。。。」

大技を披露したニャーだったが、その際に上腕を痛めたため負傷退場した。そして変わって現れたのがスカイラーである。彼女は律儀にも自分が破壊した壁を修理してからやってきたため、到着が遅れたのだった。スカイラーはクールにロイドにウインクを投げかけた後、半開きになっていた鉄格子を全開にする───。長かった。実に長かった。ロイドは目の前にいる救世主、スカイラーが王子様に思えた。彼は一歩一歩、喜びを噛み締めながら牢屋から出てくる。ここに数十年に及ぶ壮大な救出劇が完結する・・・かに思われた。しかしその時、異変に気付いたハルミ姫が邪気を帯びた刀を手に、臨戦態勢に入っていたのだ───。

レゴ ニンジャゴー 70651 闇の玉座の総評

ミニフィグの男女比は女性4人、男性1人と圧倒的に女性率が高い。唯一の男は囚われているという状況。そのロイドの救出を巡って4人の女性が大活躍するのだ。女子力全開の彼女たちは屈強な男さえも震え上がらせるだろう。女子力が高く女性のミニフィグが多いセットとしては、女性向けレゴブロックのフレンズやディズニーシリーズを除いては他に「ゴーストバスターズ エクト 1 & 2 75828」がある。だがそれを加えてもこのように多くの女性が躍動するセットは希少であるといえるだろう。また、ニャー、スカイラー、ピクサル、ハルミ姫の4人はニンジャゴーを代表する女性キャラクターたちといっても過言ではない。主要な女性キャラを詰め込んだという意味においても希少性が高く魅力的なセットであるといえる。

建物は、この価格帯にしては大きい印象だ。考え抜かれたギミックやあっと驚くような意外性のあるギミックはないかもしれないが、壁を壊して施設になだれ込み、ハルミ姫と戦って玉座の鍵を奪い、牢屋からロイドを救い出すというストーリー性の高いギミックを備えている。またこのグレードにしては金色のパーツが多く使用されているため、玉座にはまさに玉座らしいゴージャスさがある。玉座・壁・牢屋の形状のバランスもよく全体的に見栄えもいい。5人の戦士たちが繰り広げる戦いの舞台としてふさわしいロケーションであるといえるだろう。

レゴ(LEGO)ニンジャゴー 闇の玉座での決戦 70651

レゴ (LEGO) ゴーストバスターズ エクト 1 & 2 75828

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