生き物いっぱい! ロブスターやオウムにダルメシアンも! レゴ シティのビーチ 60153をレビュー 後編

レゴ シティタウン ピープルパック ファン・アット・ザ・ビーチ 60153の後編をレビューする。後編はロブスターやダルメシアン、オウム、魚の生き物フィグ、アイスクリームやバナナ、100ドル札、ラジカセ、デッキブラシ、双眼鏡、拡声器、浮き輪、デジタルオーディオプレイヤー、バケツなどのアクセサリーパーツ、大人5体と子供3体の8体のミニフィグ、ハンモックやアイスクリームスタンド、監視タワーなどのユニットが登場だ。

目次

アイスクリームでクールダウン! 初登場のダルメシアンも

ビーチのスイーツセット

赤いスカーフの女性、ハートのチョーカーの女の子、白髪のおばあさん、ペットの犬、アイスクリームスタンド、お札、アイスクリームというビーチのスイーツセット。スカーフの女性はアイスクリームの販売員。大手アイスクリームチェーンが展開しているフランチャイズのオーナーとして、夏はビーチにお店を出している。茶色の髪にマッシュウルフっぽい髪型、青と白のホリゾンタルストライプのユニフォームを着て、赤いボトムスをはく。おそらくこれが販売員の制服なのだろう。この日差しの中でも肌は日焼けしていないようだ。メーカー製のしっかりとしたUVカットの日焼け止めを使っているに違いない。少なくともパッケージにはPA++++(フォープラス)やSPF50+と記載されているはずだ。

女の子は赤縁メガネにワンピース姿。今日は白髪のお婆さんと海にやってきた。夏休みにこのビーチへ来ることを約束していたのだ。今日はビーチで思う存分遊んで思う存分食べて楽しむつもりだ。首にはハートのついた赤いチョーカーをつけておしゃれをしている。蝶々や白い花がプリントされたピンクのワンピースもこの日のためにお婆ちゃんに買ってもらったものだろう。

おばあちゃんはおそらく女の子の曾祖母だろう。今日は保護者として一緒に来ている。ヘアカラーによってきれいに染め揃えた白髪で、薄茶色のフレームのメガネをつけ、赤と白の横縞の水着を着ている。そして手にはひ孫のお小遣いを握っている。今日彼女はふところの許す限り曾孫を甘やかす心づもりなのだ。

ペットの犬種はダルメシアン。大人バージョンだ。大人のダルメシアンはレゴ初登場かもしれない。2013年アドベントカレンダー 60024には子犬バージョンのダルメシアンが付属していた。大人のほうは子犬と比べると足が長くなっている。少し控えめだがダルメシアンの特徴的な黒の斑点も再現。アイスクリームを目の前にすれば、ダルメシアンの白黒はアイスクリームの素になっている牛を連想させるかもしれない。

アイスクリームスタンドはアイスを作って搾り出す、アイスクリームメーカーのような業務用機械だ。もちろんこの暑い中アイスを溶かさないために保冷機能も備える。おそらく白と緑と赤のスタンドの中では、セットされた生クリームや牛乳、佐藤、バニラエッセンスなどといったアイスの材料が撹拌され、なめらかなアイスクリームが完成するはずだ。また、スタンドはコーンスタンドやレバーやノズルも搭載。多機能なスタンドである。お客のオーダーがあればスムーズに提供されるだろう。

100ドル札は緑色の姿。折り目やシワは少なく、比較的綺麗な状態だ。彼は結構高額なので、持ち主から大事に扱われているのだろう。彼は今、お婆さんの持ち物で、彼女の財布の居心地に満足している。しかし彼のそんな生活も終わりを迎えようとしていた。

アイスクリームのパーツはレゴ (LEGO) ムービー アイスクリームマシーン 70804やハリー・ポッター ホグワーツ特急 75955にも登場。そのときはマンゴーアイスのような黄色や、チョコミントやラムネフレーバーのような青色のパーツもあった。もし他の色を持っているなら、このアイスクリームマシンのラインナップを増やすのもいいだろう。

アイスクリームはアイスとコーンで構成。アイスの色は美しい白色だ。安っぽさは一切ない。おそらく北海道産100%の生クリームや十勝地区限定の牛乳、マダガスカル産のバニラエッセンス、富良野メロンと夕張メロン果汁0.1パーセントなど、上質な厳選素材が使用されているのだろう。また搾って3時間以内の新鮮な特選ミルクが風味をさらに高める。そう、彼はとても高級感あふれる魅力的なアイスなのだ。そして相棒のコーンもアイスの味を引き立てる味わいになっている。レギュラーコーンかワッフルコーンなのかは分からないが、彼はアイスと相性抜群の食感と風味を持っているのだ。

レゴ (LEGO) ムービー アイスクリームマシーン 70804

レゴ (LEGO) シティ・アドベントカレンダー 60024

アイスクリームの値段

アイスクリームの値段は100ドル。ベンジャミン・フランクリンを一人渡せばこのアイスクリームが手に入る。100ドルは日本円でおよそ12000円。1本1万2千円のアイス・・・もしお釣りがないとすると、諭吉ひとりと野口英世がふたり飛ぶ、超高級アイスであることが分かる。強気の価格設定だ。日本で一番人気のアイスクリーム、明治エッセルスーパーカップ 超バニラが120個買えるほどである。このアイスクリーム屋を目撃した人々は、諭吉アイスと100円ラクトアイスのどちらを選ぶべきかの決断を迫られるだろう。その決断はオメガの腕時計を買うか、それともチプカシにするかのそれに匹敵するかもしれない。

アイスクリームスタンド

アイスクリームスタンドの角にはホルダーが備えられている。この部分にコーンを取り付けておくことで、素早くアイスを絞れるだろう。オーダーから提供までが効率化され、お客を待たせることはない。

ソフトクリームではない

スタンドの上のレバーを動かせばアイスが絞られてくる。アイスはポコポコとした形状なのでソフトクリームではないだろう。

コーンに盛り付け

少女が見つめる中、レバーをしっかりと押し込んでアイスを絞り出し、コーンに盛り付けていく。販売員には17年の熟練した技があるのでスピーディかつきれいにアイスを積み上げてくれる。

見事なアイスクリーム

最後の一個がてっぺんに乗ればアイスが完成。絶妙なバランスによって盛り付けられた見事なアイスクリームだ。これには5000円のアイスを食べても冷静だった少女ですら歓喜している。無理もないだろう。この迫力と最高級アイスの煌めきに興奮が抑えられようはずもない。

輝くアイスクリーム

販売員の女性がいよいよ輝くアイスクリームを差し出した。女の子も目を輝かせながら手を伸ばす。

販売員「はいどうぞ~」

女の子「ありがとうおばさん」

販売員「ハハー、お姉さんでしょー」

曾祖母「落とさないように気をつけてね」

少女はガッチリとアイスクリームをつかんだ。まるで9回2アウトのフライを掴むように。

アイスクリームとコーン

アイスクリームとコーンは分離することができる。コーンが苦手な人やアイスだけを楽しみたいお客さんにはアイスをカップで出してあげよう。

受け取ったアイスクリーム

少女は受け取ったアイスクリームを目に焼き付けるようにじっくりと眺めた。

曾祖母「よかったわね。とてもおいしそう。お婆ちゃんにも少しくれる?」

女の子「いや」

女の子は2分をかけてじっくりとアイスを味わった。おばあさんは一口のコーンしか味わえなかったが、ひ孫の喜ぶ顔が最大のご褒美だ。ひ孫を喜ばせるためなら、今日はATMでもいいと思っている。

ダルメシアン

女の子がアイスを食べている間、彼女たちのペットであるダルメシアンにはエアアイスが振る舞われていた。女性がサービスしたのだ。ダルメシアンは実際にはアイスを食べてはいないものの美味しい気分を味わっているようだ。

アイスクリーム機

アイスクリーム機は稀によく遥か彼方の銀河に繋がることがある。その確率はおよそ3分の2だ。とある銀河につながったとき、一風変わったものが搾り出されてくる。それはアイスクリーム色だが、なにか違う。しかしその違和感が一体何なのか、ぱっと見ではわからない。だが確かに何かが違っているのだ。

販売員

販売員は搾り出されたその何かをコーンにのせて言った。

販売員「食べとく?」

銀河「けっ、オレはうまいぜ」

曽祖母「逃げて!」

みんなを守るライフガード! 相棒のオウムも

監視セット

グラサンやオウム、監視タワー、拡声器、双眼鏡の監視セット。グラサンはライフガードのお兄さんだ。レゴライフセービング協会に所属。紫外線カットサングラスをつけ、ホイッスルを首にかけている。何か異常があれば拡声器で叫んだり、ホイッスルを吹いて知らせるのだ。彼の正義感はとても強く、いつだって集中力を切らすことはない。少しの異常も見逃すことはないだろう。

拡声器は以前レビューしたミニ建機とトイレがかわいい! レゴ シティ 解体工事スタートセット 60072にも付属。そのときは赤い拡声器だった。他、レゴ シティ ゴールドハント 採掘場 60188にも付属。工事現場や採掘現場において多く登場するアクセサリーパーツである。

双眼鏡はよく見かけそうで意外と付属しないアクセサリーパーツ。おそらく監視塔のライフガードが最も使用する道具だろう。ライフガードは高所から双眼鏡を覗き込み、浜辺や海を見渡す。誰かが襲われたり、あらぬところにカメラを向けられたり、溺れたりしていないかをチェックするためだ。今日もライフガードは人々を守るため双眼鏡を覗き込み、レンズをおもむろに金髪美女のほうへと向けた・・・

オウムはライフガードの相棒。彼は鳥だが、相棒のグラサンと同じくこの仕事にプレイドを持っているようだ。万が一、ライフガードが異常を見逃したとしても彼が知らせてくれる。近所のおじさんのくしゃみのようにヴィアークション! ヴィアークション!といった具合に鳴き叫ぶのだ。その鳴き声はあまりにけたたましく、鼓膜が張り裂けそうなほど。そんなしゃべるオウムである彼の口癖は「ぶろんど! ぶろんど!」である。

監視タワーの現在の高さは2メートル50センチほど。彼は最初は1メートル20センチだった。それが17歳の時に成長期が訪れ、1年で1メートル30センチ伸びたのだ。おかげでライフガードの監視の目はより遠くまで行き届くようになった。また19歳の頃に緑色の浮き輪が取り付けられ、より強力なタワーとなる。近くで溺れている人にはこの浮き輪を投げ入れて救助するのだ。

レゴ シティ ゴールドハント 採掘場 60188

監視タワー

ライフセーバーは監視タワーから人々を見守る。もちろん双眼鏡を通してだ。

ライフガード

ライフガード「さぁて、みんなの様子を見てみよっか。おっ、あっ、んー、あらまー、さっそく・・・」

双眼鏡

双眼鏡で拡大してみるとアザラシが溺れているように見えた。こんなときは相手が置かれた状況をすばやく判断し、的確な対処法を教えるのが肝心だ。彼はすぐさま叫ぶ。

ライフガード「そこの君! 溺れそうになっているかもしれないぞ?」

アザラシ「いやもう溺れてるよー」

ライフガード「どんまい!」

彼は自分が役目を果たし完璧な仕事をしたことを誇らしく思った。

ダイナミック監視

ライフガードは調子が出てくるとダイナミック監視を行うときがある。

拡声器

拡声器と双眼鏡は接続が可能。何か楽器のような形になる。

双声鏡

この双声鏡なら拡声器では声が届かないところにも聞こえるだろう。

オウム

ビーチから人がいなくなると、ライフガードは道具を脇へ置き、オウムと戯れる。彼は相棒のオウムに哲学的な言葉を教えるのが好きなのだ。

つぶらな瞳のロブスターが登場! 君は刺身か蒸しか、それとも・・・

潜水士

潜水士とロブスターとフィッシュの海中セット。潜水士は以前レビューした「新型のサメも! レゴ シティ 60091 海底調査スタートセット」に登場したスキューバダイバーと同じ格好をしている。おそらく同じチームに所属しているのだろう。唯一違う点があるとすれば、赤いフィンが黄緑色になったくらいだろうか。今日、彼はこのビーチに狩りにやってきていて、おいしい魚介類を漁獲するつもりだ。しかしそんなグルメな彼が、新たな友人たちと旅立つことになろうとは今の本人が知る由もない。

活ロブスターおよび活オマール海老はレゴ海産のロブオ君。何かワールドカップ的なスポーツイベントで勝敗を予想していそうな名前だ。アイデア つり具屋 21310やミニフィギュアシリーズ バットマン ザ・ムービー 71017 ロブスターが大好きなバットマンにも登場。プレミアムセットやマニアックなセットにしか付属しない希少なロブスターだ。体は赤色で、二本のハサミやそれを含む8本の脚、フィンのような尾、そしてつぶらな瞳が忠実に再現されている。リアルロブスターの脚の本数は10本のようだが、それは許容範囲だろう。ただ、彼の体が赤いことは少し気になるところ。ロブスターは生きているときは茶色であり、赤くはないからだ。ロブスターが赤くなるとすれば、理由はひとつしか考えられない。それは調理されてしまったときである。となればこのロブオ君はもうおいしくなってしまっているのではないか。いや、それは大丈夫なはずだ。彼の活き活きとした目を見れば、ロブオ君はまだ健在であることがわかるだろう。確かに彼はお店に並べれば1尾あたり1万円以上する高級ロブスターだ。しかしハゲタカ風に言えば“あなたはまだ生きている”状態なのである。

フィッシュはこれもレゴ海産の海水魚、おそらく真ほっけだろう。銀色に光り輝き色艶がよく鮮度を感じる。身もふっくらとして脂の乗りもすごい。きっと両面焼きの魚焼きグリルで焼けば美味なはずだ。彼は群れで壮大なホッケ柱を作っていたところをダイバーに捕まったものの、まだ活ホッケとしてご存命である。

レゴ(LEGO) アイデア つり具屋 21310

レゴ(LEGO) ミニフィギュア レゴ(R) バットマン ザ・ムービー 60パック入り 6175009

ロブスター

彼の漁はまず柄物(エモノ)を探すところから始まる。獲物ではない。彼はどのようにエモノを発見するか。それは、真ホッケに含まれる栄養成分エイコサペンタエン酸を感じ取り探知するのだ。そんなバカな・・・と思われるかもしれないが海を極めたものは誰しも絶対海感というものをマスターする、かもしれない。そしてホッケ捕獲後、ついに獲物を探す。彼はどのように獲物を見つけるのか。それは、ロブスターに含まれる栄養成分タウリンを感じ取って探知するのだ。そんなアホな・・・と思われるかもし(省略)。ロブスターに接近後、射程に入ったら真ホッケ(エモノ)をモリの代わりにして獲物を突く。魚突きを現地調達するダイナミックな狩りだ。

とったどー

お目当ての獲物をゲットからの“とったどー!”。彼は陸に上がってからこう叫ぶのが恒例なのだ。

ロブスターは魚が大好物

彼は陸に上がった後、浜辺に腰を下ろして疲れた体を回復させる。海底に生息するロブスターがなかなか見つからず時間がかかり、彼は体力を消耗していたのだ。しかし油断は禁物である。大漁の達成感に浸り、気を緩めすぎると獲物に逃げられてしまう。また、ロブスターは魚が大好物なので、気づいたら魚が消えていたということもあり得るだろう。

ロブスターのレシピ

一息入れた潜水士はロブスターをどう食べようか考えていた。彼の頭の中ではいくつかのロブスターのレシピが浮かんでいる。最初はロブスターを生の刺身で食そうと思っていた。しかしロブオ君のつぶらな瞳を見ているうち、何かを訴えているような気がして考えを変えた。そうだ、蒸して食べよう!と。しかしもう一度思い直した。彼はロブスターには寿命がないことを知っていたのだ。もし彼と旅をすれば一生連れ添うことができる。そうだそうしよう。彼はロブオ君と真ほっけと一緒に旅立つことにした。さあ行こうか、相棒たち。1人と2匹の旅が今、始まろうとしていた。

新種

レゴの海では時に一風変わった生き物が漁獲されるときがある。それは体長180センチ以上、体重90キロ以上で、白いゴツゴツとした皮を持っていた。潜水士は自分が捕獲した新種に驚きながらも、この生き物も旅に同行させることにしたようだ。

精巧なラジカセ! スピーカーの網目を立体的に再現

バスケットボール

少年とラジカセのセット。少年は赤いキャップ帽を被り、バスケットボールのユニフォームのタンクトップと黄色いラインが入った赤いズボンを着用。さらにタンクトップの両胸にはバスケットのボールと背番号もプリントされている。

ラジオカセットレコーダー

バスケ少年がビーチに持ってきたのはバスケットボールではなかった。父親から貰ったラジオカセットレコーダーだ。ラジカセは選局指針やカセットドア、各種ボタン、スピーカーの枠がプリントによって表現され、ミニフィグが掴めるハンドルもちゃんと用意されている。そして特筆すべきはスピーカーの部分だ。スピーカーの網目がなんと立体的に表現されていたのである。筆者は最初、網目の部分も平面的に印刷されているものとばかり思っていた。だがいざ手にとってみると、どうだろう。何か凹凸がある。そして斜めの角度からラジカセを見てみると、窪みからドーム状に盛り上がり2層になった網目が目に入ったというわけだ。まさかラジカセにこのような細かい造形が施されていようとは、いい驚きだった。なお、ラジカセはレゴ ミニフィギュア レゴ ニンジャ ゴー ザ・ムービー 71019にも登場しているが、そちらは黒いラジカセに金色のペイントである。

ラジカセ

ラジカセの上部にはポッチが2つある。子供のミニフィグをそのポッチに乗せるとまるでスケボーをしているようだ。

背番号

タンクトップの背中には大きく背番号がプリントされている。その背番号は39番。おそらく彼の憧れるバスケ選手の背番号だろう。少年がどこのチームのどの選手のファンなのかは不明だが、伝説的なプレイヤーの永久欠番なのかもしれない。

衝撃のドラマ! 押し寄せるバナナを拾い続けた男

お掃除セット

おじさんとデッキブラシとバナナとバケツのお掃除セット。おじさんはビーチの“バナナ”専門の清掃員だ。青いキャップを被り、水色のオーバーオールおよび作業服を着ている。顔にはシワが入ってベテラン感があり、フワフワ感のある髭はまるでブラシのようだ。髭までブラシに似てくるとはまさにプロフェッショナルといわざるを得ない。もはや髭を見ただけで誰しもバナナ専のレジェンドだと分かるだろう。

今でこそレジェンドの彼だが、全てが順調だったわけではない。彼は昔、IT企業の社長だった。19歳の時に大学のサークル仲間と起業したのだ。会社を起こしたメンバーとはうまくいっており、業績も右肩上がりと好調。まさに順風満帆に思えた。だが転機を迎えたのは彼が40歳のときだった。娘婿の姉の祖母の兄の次男の長男のいとこのはとこに会社をのっとられてしまったのだ。財産も全てを失った。そして彼は失意の中、10年間過ごすことになる。その後、このままではいけないとバナナの清掃員のアルバイトを始めた。そして79年間のアルバイトを経て、ついに今年から正社員になったのだ。それは彼の活躍がバナナ職人として正式に認められたからに他ならない。

彼は念願のバナナ職人になった。しかしながら、ここである疑問が浮かぶ。それはバナナ専門では仕事が行き詰るのではないかという問題だ。しかしその問題はレゴのビーチ特有の現象によって解決される。なぜならこのレゴのビーチには一日1千本ものバナナが打ち寄せられるからだ。そう、ここはかの有名な演歌歌手がバナナが押し寄せる様子を歌った不朽の名曲「千本バナナ」が世界20億枚のセールスを記録した舞台である。彼が来る前は千本のバナナによって多くの問題が引き起こされていた。毎日、バナナで滑って転んだ一万人もの負傷者が病院に搬送されていた。しかし彼が着てからは負傷者もなんと千人にまで減ったのだ。ともかくそんな状況であるため仕事に困ることはない。また正社員になったのに伴い、彼は新契約も結んでいる。固定給に加え、成果報酬も得られることになったのだ。その青果報酬とはバナナ1本につき10セントが支払われるという美味い内容。バナナの清掃員は彼だけなので、実質独占契約も同じだ。彼の努力は今ここに報われたのである。

バナナは綺麗な黄色。果柄も緑ではなく黄色になっている。彼には茶色い斑点が出ていないため完熟しているかどうかは分からないが、今でもおいしく食べられるだろう。なお、バナナはラップをして冷蔵庫で保存することによって黄色を維持することができるらしい。もしこの方法を使っているなら、彼も完熟バナナになっている可能性は十分に考えられる。まさに食べ頃というわけだ。

バケツは緑色。レゴにおいてグレーを中心に昔から多くのバケツが登場している。だがその中でも彼は一風変わった経験をしているといっても過言ではないだろう。なぜなら相棒がバナナ職人だからだ。そのおかげでこのバケツには何百万本ものバナナが捨てられてきた。そのため彼は時に嫌気が差し、相棒と衝突したこともある。しかし今では相棒の執念に心打たれ、どんな協力も惜しまないつもりだ。

デッキブラシ

バナナ職人は清掃員らしくデッキブラシを持って作業にあたる。しかし実際にはブラシを使うシーンはほとんどない。なぜなら職人はバナナを手で拾うからだ。ブラシはあくまで清掃員としての格好をつけるためのアイテムに過ぎないのである。

バナナ

彼はバナナをどのように発見するか。それはバナナに含まれるポリフェノールのフィトケミカルを感じ取ることで探知しているのだ。そんなバナナ・・・と思われるかもしれないが、彼のようにバナナを極めた人間ならば誰でもできる、かもしれない。とにかく職人が超人的な能力を備えていることは間違いない。多くの仕事をこなすうち、バナナを効率的に拾うために進化したのだろう。

ゴミ箱

拾ったバナナは11秒後にゴミ箱に入れられる。ゴミ箱はバナナ3本分くらいの容量がありそうだ。

バケツ

清掃が終わったらバケツにバナナとブラシを一緒にする。彼は収納上手なのだ。まとめればコンパクトに持って帰れるだろう。

寝心地最高のハンモック! プリントが細かい音楽プレイヤーも

ポータブルオーディオプレイヤー

少年とデジタル音楽プレイヤーとハンモックのリラクゼーションセット。少年はこのビーチ唯一の黒髪で、黄緑色のタンクトップのパーカーを着て、青い半ズボンを穿いている。今日は海の雰囲気と賑わいを楽しみながら、大好きな音楽をこころゆくまで堪能するつもりでこのビーチにやってきた。そう、彼にとって今日は海の日でもあり、音楽の日でもあるのだ。

デジタルオーディオプレイヤーはポータブルタイプ。スカイブルーのスリムベゼルと一部のボディカラーにブラックを使用。内蔵容量32GB、連続再生可能時間78時間、ハイレゾ音源対応、フルHDの液晶ディスプレイ、タッチパネル搭載、ブルートゥースによるワイヤレス再生対応の最高音質のハイグレードモデルだ。少年はさらにマイクロSDXCカード128ギガバイトを挿し、より多くの楽曲を入れている。追加オプションにて3年保証も付けたのでアフターサービスも安心。このハイスペックとデザインとサポート、おそらく日本メーカーのメイドインジャパンの製品だろう。

ポータブルオーディオプレイヤーは液晶画面も凝っている。シールではなくプリントによって画面表示が再現されているのだ。下部に再生ボタン、次の曲およびスキップボタン、前の曲ボタン、タッチパネルにイコライザー、マイフォルダ、音量ボタン、音符ボタン、星マークのお気に入りボタン、上部にシークバーなど、小さいパーツながらプリントが細かい。この細かさを見てもこの音楽プレイヤーが豊富な機能を備えていることが伺える。

ハンモック

ハンモックは2本の木と布と3枚の葉で構成。二本の木に布を結びつけて吊るし、寝床にする。布はマントに使用されるような柔らかい素材でできているため、寝心地は抜群だ。また、3枚の大振りな葉っぱは動かせるため、太陽の向きにあわせて日差しを遮れば、日陰で快適に過ごせるだろう。

音楽

ハンモックにはミニフィギュア1体が横になれる。ハンモックの上で涼み、リラックスしながら音楽を聴こう。

衝撃を吸収

実際の葉っぱの強度や耐荷重は分からないが、レゴの世界ではミニフィグを葉に乗せることができる。葉の上からビーチを眺めるのも乙なものだろう。一応、葉をハンモックの上にしておけば、いざ落ちてしまったときでも衝撃を吸収してくれるはずだ。

都市伝説

このビーチにはある都市伝説がある。それはハンモックに稀によく知らない生き物が陣取っていることがあるというものだ。その生き物の手には得てしておやつのオマール海老と音楽プレイヤーが握られているという。

総評

生き物フィグは陸のダルメシアン、海のロブスター、空のオウムと陸海空が揃っている。この価格帯でこれほどの種類の生き物が付属するセットは他にあまりないだろう。ミニフィグは男女、大人、子供もまんべんなく入り、いろいろなシーンを演出できる。それは例えば家族の過ごし方だったり、友達同士の遊びであったり、大人たちの仕事などだ。また、ラジカセや音楽プレイヤーなどのレアなアクセサリーパーツが付属するのも嬉しい。これらはこのビーチに限らず、レゴ作品の多くの場面で使い回せる。常夏のビーチをにぎやかにする生き物たち、個性豊かな人々、そして小道具・・・まさにバランスに優れたセットだ。

レゴ(LEGO)シティ レゴ(R)シティのビーチ 60153

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