台形の窓がオシャレ! レゴ 31065 クリエイター タウンハウスをレビュー
LEGO 31065 クリエイター パークストリートタウンハウスは、メインモデルのタウンハウスのほか、カフェや郊外の家に組み替えることができる3in1のセットだ。どのモデルも花や植物にあふれ、ナチュラルな雰囲気に仕上がっている。これから、台形の窓や梯子の使い方も魅力である3つのモデルを順次レビューしていくが、このページではメインモデルのタウンハウスをレビューしよう。
パッケージの一部。箱は思ったよりも薄いが横長で、意外と重さがある。箱を開封すると、充実した雑誌のようなサイズの組み立て説明書が3冊とパーツの入った複数の袋が出てくる。全566ピースということもあり、袋の量も多い。
ミニフィグとスクーター
ミニフィグは2体が付属。女性と男性が一人ずつだ。また、ミニフィギュアではないがペットのトイプードルもいる。
女性はショートボブの茶色い髪で、表情は笑顔。眉毛は細く綺麗に手入れされ、唇にはピンクベージュの口紅を付けている。メイクは濃すぎず、笑顔とともに上品な印象だ。上半身には腕だしのブラウスを着用。ネックと中央に水色のラインが入ったオレンジ色のブラウスにはピンクの花が2輪飾られている。明るい色合いで若々しい服装だ。
ブラウスの背中には水色のリボンがある。正面の水色のラインはリボンの帯だったのかもしれない。
男性はショートヘアでラウンド髭。表情はぎこちなく笑っているようだ。上半身には水色のワイシャツ、緑色のネクタイ、紺色の生地に水色のストライプのスーツを着用。スーツのボタンは3つで、左に胸ポケットがある。ボタンの周辺や脇腹の辺りにはシワも表現。手には茶色のビジネスバッグを持ち、まさに出勤といった出で立ちだ。
ビジネスバッグは持ち手の真ん中からパカッと開くことができる。レゴの鞄アクセサリーに共通する定番のギミックだ。だが、このセットではカバンの中身が用意されていないため、少々寂しい。自分で手書きのメモを用意してカバンに入れ、仕事に持たせてあげてもいいかもしれない。
スクーターのパーツ一式を並べたところ。スクーターは赤いフレームにグレーのグリップ、黄色いクリアパーツで表現されたヘッドライト、ベージュのシート、2本のタイヤ、タイヤにはめる白いホイール、オートバイを転倒させないための両足スタンドで構成される。
両足スタンドを下ろせば、手で押さえていなくてもスクーターを立たせておくことが可能。
スクーターには緑色のヘルメットが付属。万が一の事故に備え、お出かけの際にはヘルメットをしっかり被って頭や身を守ろう。
ラウンジにはテレビとソファ
一階の赤い壁の周りには柵やゴミ箱があり、右の角には街路灯が設置されている。街灯の柱のデザインは凝っていて、棒だけで表現された他の街灯とは一味違う。
一階の赤い部屋はラウンジだ。薄型テレビと白いソファがある。薄型テレビは青いテレビ台に載っていて、画面のサイズはおそらく50インチ以上あるだろう。タウンハウスの住人や来客は、この超高精細大画面4Kテレビで映画やドラマを楽しめるのだ。
なお、テレビとスタンドはボールジョイントによって接続されているため、スクリーンを上下に動かすことができる。だが部屋に設置した後は、ほとんど前に倒すことしかできないため、あまり意味はない。
ホワイトのソファはふたりが腰掛けるのは難しいが、一人がゆったり座れるスペースはある。ソファのカバーはレザーなのか合皮なのか、それとも布製かは分からないが、座り心地はよさそうだ。
一階の赤い部屋と合わさる緑の部屋には暖炉と縦長の窓がある。暖炉には火が焚かれており、黄色とオレンジのクリアパーツによって2色の炎を表現している。赤い部屋と合わせれば、ソファでくつろぎながら冬でも暖かくテレビを見ることができるだろう。
キッチンには目玉のベイウインドー
二階はキッチンになっている。このキッチンにはタウンハウスの目玉のひとつである台形に張り出した大きな窓、ベイウインドーがあるのだ。ベイウインドーは台形の窓枠にクリアパーツをはめる構造。ほとんどのクリエイターシリーズと異なり、ひとつの窓枠にひとつのクリアパーツではなく、4つの窓枠にひとつのクリアパーツを組み込む。
そのため窓枠は大きめのパーツとなっており、細かいパーツを組み合わせて台形の出窓を表現したい作り手の期待には添えないかもしれない。だが室内を広く見せたり、窓がせり出した分、新しいスペースが生まれていたり、継ぎ目がないため外観が滑らかで美しいなどメリットも多い。
このように、窓の下枠には小物を置けるだけのスペースがある。ほうじ茶で一服しながらベイウインドーから外を眺め、飲んでいる途中でちょっとコップを置いて手を休める・・・なんてオシャレなことができるのだ。アクセサリーを置いたときの安定感は、4つの窓枠が一体化されている恩恵だと言えるだろう。
キッチンには窓のほか、1槽式の台所用流し台、IHクッキングヒーター、IHを載せているコンロ台、そしてテーブルがある。流し台は透明な扉の台に設置。IHの隣から伸びるスプレーパーツの蛇口がシンクの槽に到達している。蛇口は回すタイプかポップアップ式かは不明。流し台にパーツを何か入れて食器を洗うシーンを表現するのもいい。
IHクッキングヒーターはコンロ台に設置。IHは正方形で、1口なのか4口タイプなのかは不明。このセットにフライパンや鍋などの調理器具は付属しないが、手持ちのアクセサリーを載せればキッチン感が高まるだろう。
IHを載せたコンロ台には取っ手が付いている。取っ手に爪をかけて扉を開いてみよう。するとそこには収納スペースがある。まるでシルバニアファミリーの家具のように機能的なコンロ台なのだ。
IHと反対の壁にはテーブルが寄せられている。一本の脚で支えられた小さなティーテーブルだ。テーブルの上には赤いコップが載っていて、いつでもコーヒーやココアを楽しむことができるだろう。
キッチンと合わさる部屋は玄関だ。青いドアと黒い枠の窓がある。ドアはもちろん開閉可能だ。
玄関への階段は三段。あまり疲れずに上れる。ドアを開けると玄関の向こうは2階のキッチンだ。1階を飛ばして2階に上がるという興味深い構造である。もしかすると1階だと思っていた暖炉の部屋は地階扱いなのだろうか。それとも、扉を開けた途端においしいにおいがするべきだと考えたのか。そのあたりはオーナーに聞いてみたいところだ。
寝室にはかわいらしいベッド
三階は寝室になっている。寝室には3つの窓があり、中央にはベッドが設置。窓はキッチンと同じく台形のベイウインドーや両開きの窓、掃き出し窓が三方にそれぞれ備えられている。最上階にふさわしく見晴らしのよい作りだ。
中央のベッドはロータイプ。もちろん枕も用意してある。ベッドは白と水色の横縞で爽やかなデザインだ。角はふっくらと丸みを帯びており、とてもかわいらしい。心地のいいふわふわ感に包まれて、ベッドに横になった途端、熟睡してしまいそうだ。
タウンハウスというものは火災や地震に強いらしい。このタウンハウスも例外ではなく、火災対策には特に力が入っている。両開きの窓は景色を楽しんだり換気を行うだけでなく災害時にも活用。両開き窓から外を見てみよう。一階から伸びる梯子が両開き窓のすぐ外まで達しているはず。両開き窓を開ければ梯子に乗り移ることができるのだ。就寝中に火災が発生していることに気づいたときは屋内の階段を使って降りると危ない。両開き窓から建物の外に出て、この梯子を使って避難しよう。
ベイウインドーの反対側には掃き出し窓がある。この掃き出し窓は上下にガバッと開閉することが可能。キャッスルシリーズのようにダイナミックなギミックだ。寝室には合わさる部屋がないため、固定された掃き出し窓では寝室を使いにくい。開閉する掃き出し窓は、寝室を簡単に使うことができるようにレゴが配慮してくれたものだろう。
バルコニーとベンチがある庭
掃き出し窓の向こうには部屋の代わりにルーフバルコニーがある。バルコニーには赤い椅子と黄色いパラソルが設置。手すりの周辺には赤・青・黄の花やくねくねした植物が飾られている。緑化され空気がおいしそうだ。
赤い椅子の背もたれは角度を変えることが可能。普通に街を眺めることも、花や植物を鑑賞したり、ビーチチェアのように大きく倒して空を眺めることだってできるのだ。
パラソルも角度を変えられる。太陽のほうを向くひまわりのように、太陽の動きにあわせて角度を調節できるのだ。このパラソルを使えば、バルコニーに降り注ぐ強い日差しを和らげられるだろう。
ラウンジの隣には庭がある。大きさはないが、ガーデンベンチや消火栓が設置され、立派な木も立っている充実した庭だ。背もたれと座席に4枚の板が使われたベンチには、ふたりくらい座れるだろう。
左の角に設置されているポストのような赤い消火栓は、その名の通り火を消すときに使う設備だ。もし火事になったとしても自宅そばのこの消火栓から水を供給できるため、消防隊がスムーズに消火活動を行えるというわけだ。設置しておけば、ちょっと安心である。
3本の幹を持った太めの樹木には綺麗な黄緑色の葉っぱが生えていて、天辺にはカワセミやイソヒヨドリのような青い羽の鳥も留まっている。8×8の基礎板をフル活用し、まさに盛りだくさんの庭は、鳥もやってくるほど魅力的な場所のようだ。
レゴ 31065 タウンハウスの総評
花や植物の効果的な使い方はもちろん、テレビ、ソファ、暖炉、キッチン、ベッドなどの内装や家具が豊富で面白みがある。また、家具や壁にもギミックが仕込まれ、これまでのクリエイターシリーズ以上に凝っていると感じた。ミニモジュールでありながら本格的なタウンハウスだ。
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