シルクハットのスノーマンがおしゃれ! レゴ シティ 2018 アドベントカレンダー 60201をレビュー
レゴ シティ アドベントカレンダー 2018 60201は、6体のミニフィギュアが付属し、18のアイテムを組み立てることが出来るセットだ。2018年12月1日から24日までの間、カレンダーをめくるように箱を開けていき、毎日ひとつずつ組み立てていくことにより、クリスマスイブに全てのユニットが出揃う。
その中には採掘現場を再現したアイテムやほっぺが落ちそうな甘い食べ物もあれば、トレンドを反映したドローン、宇宙船、クールなスノーマン、かわいいモニュメント時計、ちょっとレトロだけどもしかしたらハイスペックかもしれないゼンマイロボット、そしてもちろんクリスマスプレゼントだってある。それではさっそくワクワクするようなXmasカレンダーをレビューしていこう。
杖の形をした時計!? シルクハットとマフラーのスノーマンも必見
スペースシャトル。透明パーツによるキャビンや、外部燃料タンク、固体ロケットブースターなども再現されている。このスペースシャトルに乗って、カレンダーの世界からいきなり宇宙へ飛び立ってしまうのもいいだろう。
新幹線とヘリコプターと油圧割岩機。新幹線はレゴ シティ ハイスピード・トレイン 60197がモデルになっている。また、ヘリコプターはシティ 救急ヘリコプター 60179のミニ版、油圧割岩機はシティ パワースプリッター 60185のデフォルメ版だ。ハイスピード・トレインを線路の上を走らせたり、救急ヘリをヘリポートから要請に応じて離陸させたり・・・。パッケージのプリントを使ってシティの日常を楽しもう。
ねじ巻き及びぜんまい式のおもちゃのロボット。ロボットは人間のような造形をしており、二足歩行したり赤い両手で物を掴むことだってできる。ロボットの背中にあるねじ巻きを時計回りに回せば、起動準備は完了だ。
ハスキー犬と骨付き肉とお皿。ハスキー犬は2016年のカレンダーにもまったく同じフィグが付属しており、2年ぶりの登場となった。ただ今回は彼が引っ張るソリが存在しないため、今年の冬はオフのようだ。いつもは忙しい彼だが、この冬は美味しいグルメをたっぷり味わいながらゆっくり過ごせることだろう。
肉を載せている白いお皿は大振りで、目新しいアクセサリーパーツとなっている。サイズからいってもしかするとお皿ではなく、“たらい”なのかもしれない。この大きさの器なら、何かしらの手持ちの食べ物を追加で載せて与えるのもいいだろう。
お菓子のお店とパティシエ。金色の柱の上にあるお店の屋根は緑と赤の2色になっていて、クリスマスらしい色合いだ。カウンターの上にはタルト生地に茶色やピンク色のクリームが絞られたかわいい洋菓子が並べられている。おそらく茶色はチョコクリーム、ピンクはイチゴクリームだろう。チョコクリームにはベルギーチョコが、イチゴクリームにはあまおう果汁という魅惑的な素材が使われているはず。特に苺クリームタルトは希少価値が高くて、数量限定や期間限定といった誘惑的な特徴が付加されているに違いない。
パティシエは洋菓子のお店を出しているオーナーシェフだ。おそらくシェフパティシエとして働いていた5つ星ホテルから独立し、念願の出店を果たしたところだろう。頭には肉まんのような形状のふっくら感があるコック帽を被り、セーターのようなデザインの制服を着て、濃い緑色のズボンを穿いている。適度にカジュアルな格好を見る限り、なかなかできるパティシエといった雰囲気だ。手にはアップルパイかバナナパイかラフランスパイとチョコチップクッキーが載ったプレートを持っている。どうやら焼きたてのようだ。彼の手にかかればどんな洋菓子だって魔法のようなおいしさになる。しかもそれでいて5セント(5円)というのだからすごい。良いものを少し、ではなくたっぷり食べたい人は彼のお店へ行こう。
球技場とボールと少年。球技場は1対1のミニゲームが楽しめるようなコンパクトサイズのフィールドになっているが、どのスポーツを開催しているのかは分からない。だがゴールネットが設置されていることから、サッカーかハンドボールだろう。フィールドにセンターサークルやタッチラインの白い線が引かれていることからすると前者のほうが濃厚である。サッカーにしてはゴールポストやボールの色が派手すぎるのではないかと思われるかもしれないが・・・それはクリスマスの華やかさを出すためだとしておけば問題ない。
少年はグレーのニット帽を頭に被り、緑色のダウンジャケットを着て、青いズボンを穿く。彼のファッションはニット帽とヘルメットの違いがある以外は、2017年のカレンダーにおいてスノーボードに乗っていた少年と同じである。おそらく同一人物だろう。今年の彼はスノーアクティビティではなく、サッカーを楽しむために球場へやってきたのだ。ただ、彼の楽しみはサッカーだけではない。このサッカー場の近くにはアイスクリーム屋や洋菓子店があって、甘いものを食べることが出来るという楽しみ3倍の要素がある。少年はサッカーで思う存分遊んだ後、持ってきた5セント硬貨2枚を使ってアイスと洋菓子をひとつずつ買うつもりだ。
雪かきの女性。女性はブロンドの髪を持ち、紫色のマフラーを首に巻いて、腰にベルトをつけ、手には白い手袋をはめている。雪かき中の彼女はスコップを持っており、石畳の上に積もった雪をスコップで取り除いて人々が道を使えるようにしてくれているのだ。マイナス30度の環境での雪かきはたいへんだけれど、みんなの安全のために今日も作業を続けてくれている。
時計とソフトクリームスタンドと販売員さん。時計はモニュメント時計で、壁掛け時計と柱と葉っぱのオーナメントによって構成される。モニュメント時計のデザインは特徴的で、特筆すべきは赤と白のパーツが交互に使われた杖のような柱だ。この柱はツリーオーナメントであるキャンディケインをモチーフにしており、そのひょうきんなデザインはとてもかわいらしい。こんな時計ならいつまでも見ていたくなるだろう。
ソフトクリームスタンドは3種類のフレーバーを絞ることが出来る。チョコとストロベリーとバニラクリームだ。チョコアイスにはベネズエラ産のカカオ豆が33パーセント使われていて、ストロベリーには栃木県産スカイベリーいちごが5パーセント、バニラクリームには北海道十勝産の放牧した牛から採れた牛乳が66パーセント使われているだろう。それらの厳選素材を使い、コーンにチョコアイスを絞り、次にストロベリー、そして最後にたっぷりの生クリームを絞っていくのがこのお店のスタンダードな盛り付けだ。その3色の見た目や最高級の素材が使われたソフトクリームはまさに贅沢の一言。雪吹き荒ぶ屋外においても食べたいと思わせるほどのスイーツなのだ。お店の常連たちは皆凍えながら、いや時に本当に凍りながら、このソフトを堪能していくのが冬の風物詩なのである。
女性は前述の最高級ソフトを提供する販売員だ。彼女の髪型はポニーテールで、赤縁メガネを掛け、ハートのペンダントを付け、赤いカーディガンを着る。カーディガンは裾が結ばれており、おしゃれな着こなしだ。さすが高級ソフトの販売員である。彼女はこの吹雪でもゴワゴワと厚着をせず、スタイリッシュなファッションを貫くという徹底したプロ意識を持った女性なのだ。
近年話題のドローンとラジコンカー。ドローンには4つのプロペラがあり、緑とグレーのプロポで操作することによって飛び立つ。凄まじい操縦技術を披露するもよし、幻想的な映像を空撮するもよしだ。ただ、国会議事堂やホワイトハウスを偵察することはやめておこう。
ラジコンカーは赤と青の2台。それぞれボディカラーと同じ色のリモコンによって操作される。ラジコンカーはクリアパーツによってコクピット、レバーパーツによってアンテナが表現。リモコンのメーターはシールではなくプリントパーツなので手間いらずだ。2台のラジコンカーでタイムや技を友達と競って白熱のレースを楽しもう。
モンスタートラックと障害物。車はレゴ シティ モンスタートラック 60180のミニ版だ。障害物も前述のセットに付属したものの簡易版である。このモンスタートラックにはミニフィグを乗せることはできないが、彼ほどのオフロード車ならば自力で障害物を乗り越えるだろう。さぁ君もエキサイティングなスタントショーに挑戦だ!
ソリと積雪。ソリには4つのポッチがあるのでミニフィグが座って乗ることができる。このソリに乗ればこれくらいの積雪など簡単に突破できるだろう。また、ソリのブレードにはミニフィグの足に装着できるパーツが使用されているため、転用も可能だ。ソリに飽きたらブレードを足にはめてスケートを楽しもう。
F1マシン。スピードチャンピオン スクーデリア・フェラーリ SF16-H 75879やテクニック パワフルレーサー 42073のレースカーに似ている。小さなマシンであるためミニフィグが座って乗ることはできないが、ポッチがふたつあるので立って乗せることは可能だ。さあ、この小さなマシンに乗ってフェラーリなんて追い抜いてしまおう。
レゴ(LEGO) スピードチャンピオン スクーデリア・フェラーリ SF16-H 75879
クリスマスの街路灯。街灯の光源はランタンで、柱は柊(セイヨウヒイラギ)と赤い実によって飾られている。かわいい赤い実のパーツは色違いがシリーズを越えて付属しており、例えばスター・ウォーズ アク=トゥー・アイランド・トレーニング 75200においては緑色の実も登場。この街路灯を設置すれば、人々の足元を照らして雪道を安全に歩けるだけでなく、見上げれば飾り付けのかわいさに癒されることもできるだろう。
レゴ(LEGO) スター・ウォーズ アク=トゥー・アイランド・トレーニング 75200
スノーマンのミニフィギュア。彼は赤スカーフを首に巻き、黒いシルクハットを頭に被ったおしゃれな雪だるまだ。腕や胴体がパーツの組み合わせによって表現された雪だるまと異なり、ミニフィギュアを使って再現している。顔はまだ何も描かれていないのか、のっぺらぼうだ。LEGO Christmas Town Square 40263のスノーマンにファッションの特徴が似ているが、スカーフはよりスタイリッシュに、胴体はより人間らしくなっている。
手には赤いカップを持っており、カップの中にはミルクココアか、もしくはカフェオレが入っている。おそらくティータイムをしているのだろう。彼は子どもたちの手によって作られた後、自我や意思が芽生え、時折動き出したりもするタイプのスノーマンだ。雪が舞う冷え込んだ屋外、ホットタイムでもしていなければ体が持たない・・・と言いたいところだが、入っているのはホットココアではないだろう。彼は例え寒くてもホットを飲んではいけないのだ。なぜなら溶けてしまうから。ホットタイムをすればそれこそ体が持たない。彼は溶けないために、みんなを少しでも喜ばせるために、キンキンに冷え続けていようとしている。そう、彼が飲んでいるのはアイスココアだ。彼はちょっぴり珍しいアイスココアを片手に今日も立ち続ける。彼が解けて人々の思い出になるそのときまで・・・。
LEGO 40263 Christmas Town Square クリスマスタウンスクエア
クリスマスツリーとプレゼントとサンタクロースのミニフィギュア。ツリーは2016年のカレンダーのそれに似ているが、ひとつ明確な違いがある。それはてっぺんの飾りがトップスターではなく、フィギュアのオーナメントになっていることだ。一昨年の星もかわいらしかったが、今回の装飾はより精密になっていて豪華である。
プレゼントは青い箱に白いふたがされ、青のリボンが結ばれたサークルボックスや、緑の箱にオレンジのリボンが巻かれたギフトボックス、そして定番のクリスマスブーツという3種類だ。高さのある青いプレゼントには、おそらくレゴの中型モデルふたつが二段になって入っているだろう。幅のある緑の箱には大型セットがひとつ、ブーツにはミニフィギュアシリーズの小袋が10パックほど入っているはずだ。サンタはこれらのクリプレを、眠らんとして粘っている子どもたちの目を掻い潜って届けたに違いない。いつの間にか届いたプレゼントの山を見て、子ども達は驚くはずだ。しかしそれはすぐに興奮に変わるだろう。子供たちはおそらくブーツから開ける。それから青い箱、緑色の箱といった風に徐々に大きいプレゼントを開封していく。そうやってワクワクを高めていくのだ。
サンタクロースは2017年のカレンダーのメガネを掛けたサンタから2016年のサンタに戻った。おそらく今年は彼のシフトだったのだろう。手にはプレゼントが億と詰まった夢の袋を持っていて、そこから袋よりも大きいプレゼントを、子供たちのお目当てのプレゼントをピンポイントで抜き取っては優しくツリーのそばへ置いてゆく。彼はヘルニア持ちなので、億というクリプレを置いていく動作は堪えるけれど、子どもたちの笑顔を想い、笑顔を浮かべながら頑張っているのだ。
総評
時代を反映したアイテムやレトロなアイテムが混在してバランスの取れたセットだ。アイスの販売員やパティシエのボディプリントはカレンダーシリーズにおいては新規性があり、スノーマンをミニフィグにした試みもセンスがある。また、シルクハットや洋菓子、アイス、5セント硬貨、リースの赤い実などの小物も充実しており、レゴの世界が広がること間違いなしだ。
ただ、ここ数年続いていた、数日間のアイテムを組み合わせてサンタのソリを作るという合わせ技が採用されていないことは少し残念であり、面白みが失われた部分ではある。とはいえ、ひとつひとつのアイテムを見ると例年よりもレベルが高い印象を受け、並べればクリスマス感あふれるにぎやかな光景が広がるだろう。色もさまざまな色が使われているため、インスタ映えもバッチリだ。
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